「春の高校バレー」として行われる第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)の東京大会が24…
「春の高校バレー」として行われる第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)の東京大会が24日、東京・八王子市のエスフォルタアリーナ八王子で行われ、女子は前回準優勝の下北沢成徳が第1代表に。文京学院大女、八王子実践も全国切符を獲得し、前回優勝の共栄学園は出場を逃した。男子では前回優勝の駿台学園のほか、東洋、東亜学園が全国へ駒を進めた。来年1月5日開幕の本大会(東京体育館)に出場する男女計104校が出そろい、組み合わせ抽選会は30日に行われる。
女子は下北沢成徳が東京大会を制し、第1代表に。3年連続の出場になるが、今回は屈辱を乗り越えての結果だ。エースの萩野明花(3年)が言葉に力を込めた。
「悔しさを絶対に晴らすという思いでやってきた。全員の気持ちがひとつになった」
準決勝では国民スポーツ大会で8強となった八王子実践に2-1の逆転勝ち。決勝では文京学院大女に競り勝った。
6月の高校総体東京都予選では、共栄学園を含む今大会出場と同じ4校による決勝リーグで全敗し、4位。8月の東京都私学大会では、春高常連校ではない学校に不覚をとって準々決勝で敗退する屈辱を味わった。
「チームとしてひとつになれていなかった。一人一人に自信がなく、何をやってもうまくいかない期間で情けなく思った」と荻野。このままではいけない-。下級生に意見を言いやすい雰囲気を作り、チームが一丸となれるよう3年生が率先して努力した。「1年生が厳しい言葉をかけてくれるようになった」。
チーム一丸となって得た第1代表の座。本大会では全国の強豪と対戦することになるが、荻野は「その分、データも取られていないので…」。この日あえて使わなかったバックアタックも交え、本大会では、多彩な攻撃を演じる自信がある。
「目標は日本一。金蘭会(大阪=高校総体優勝)や就実(国民スポーツ大会優勝の岡山の主力)に勝てるチームを念頭に、より一層強いチームを作って臨みたい」。来年1月5日開幕の本大会へ向け、荻野は上を向いた。(只木信昭)