サッカーのJ3ヴァンラーレ八戸は23日、青森県八戸市のプライフーズスタジアム(八戸市多賀多目的運動場)でカマタマーレ讃…

 サッカーのJ3ヴァンラーレ八戸は23日、青森県八戸市のプライフーズスタジアム(八戸市多賀多目的運動場)でカマタマーレ讃岐に0―1で敗れ、今季ホーム最終戦でのJ2昇格は持ち越しとなった。この日の第37節で前節3位の鹿児島ユナイテッドFCが引き分けたため、24日にFC大阪が引き分け以下だった場合、ヴァンラーレの2位以内が確定し、今節での自動昇格が決まる。

 ここ4試合、勝ち星に見放されていたヴァンラーレ。石崎信弘監督は「前節でも入りが悪かったので気をつけて臨んだ。相手はセットプレーからの得点が多いので、安易なファウルをしないよう注意した」。だが、前半6分に先制点を許した。カマタマーレ戦に勝つか引き分けでJ2昇格が決まるヴァンラーレはその後、積極的にゴールを狙ったが、フィニッシュの精度が低く、「落ち着いて流し込むことが出来なかった」(石崎監督)。J3残留をめざす相手の堅い守りをこじ開けることはできなかった。

 この日はホーム最終戦ということで、ヴァンラーレのホームタウンである三八上北地域の16市町村の首長らもスタジアムに来場、J2昇格を願い声援を送ったが及ばなかった。スタジアムには4417人が訪れた。

 緑で埋め尽くされたゴール裏で、サポーター歴5年の上田昭男さん(55)=八戸市=は旗を振りながら声援を送った。現地観戦のきっかけは、自身が経営する住宅施工会社にヴァンラーレの若手社員らが営業に来たこと。イベントに協賛し、チケットをもらって家族全員でスタジアムに足を運ぶようになった。今季はホーム皆勤賞だという。

 「石崎体制になってから、選手たちはとにかく走る。サッカー小僧が必死にボールを追いかけている感じがいい」と上田さん。昇格を決めることはできなかったが、「一緒にJ2に行く夢をかなえたい」と力を込めた。(鵜沼照都、手代木慶)