21日に京都・城陽CCで行われた国内女子下部ステップアップツアー最終戦「京都レディースオープン」最終日のプレーオフが「…

クラブ本数超過の2罰打でプレーオフに負けた黄アルム※撮影は2023年「マスターズGCレディース」

21日に京都・城陽CCで行われた国内女子下部ステップアップツアー最終戦「京都レディースオープン」最終日のプレーオフが「14本のクラブ制限の違反に伴う2罰打」(規則4.1b)で決着した件について、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は23日、プレーオフ敗退者が違反に至った経緯を明らかにした。

プレーオフは通算7アンダーで並んだ藤井美羽黄アルム(韓国)によって行われ、2ホール目に黄の勝利で決着したと思われたが、2人がカートでキャディマスター室前まで戻って自分のキャディバッグのクラブを確認した際、黄が自分のものではないクラブが入っていることに気づいて競技委員を呼んで状況を説明した。

競技委員は黄のバッグにクラブが15本入っていたことを確認し、両選手とキャディから事情を聴き、キャディの話から最終ラウンドの最終18番でクラブの入れ間違いがあったたことを確認。「プレーオフ開始時に選手がクラブの本数確認をしていない。プレーオフ終了からクラブ超過の発覚までに超過分のクラブを入れた事実はなく、黄はプレーオフ1ホール目から15本のクラブでプレーしていた」として「プレーオフ1ホール目のスコア4(パー)を、一般の罰(2罰打)を加えた6と訂正する」との裁定を下した。

これにより、プレーオフは1ホール目で藤井の勝利によって決着することになった。

ステップアップツアーは、選手1人ずつに帯同またはハウスキャディがつかず、1組の選手全体を1人のキャディでカバーする形式で行われる。この日の最終ラウンドは1組3選手に1人のキャディ、プレーオフは2選手に1人のキャディで行われていた。

黄は2024年にメルセデスランキング121位でレギュラーツアーのシードを得られず、今季はQTランク69位の資格でシーズンインし、ステップアップツアーでプレー。来季に向けてQTを1次(25日~/全国3会場)から受験する必要があったが、エントリーミスで出場資格がなかった。仮に本大会優勝なら「ステップアップツアー優勝者の資格」で最終(12月2日~/茨城・宍戸ヒルズCC)からの受験が可能だった。黄はQTランクがつかない来季はレギュラー、ステップアップ両ツアーとも出場は原則、主催者推薦による数試合に限られることになる。

【ゴルフ規則4.1b】14本のクラブの制限;ラウンド中のクラブの共有、追加または取り替え
(1)14本のクラブの制限。プレーヤーは次のことをしてはならない
・14本を超えるクラブを持ってラウンドをスタートすること。
・ラウンド中に14本を超えるクラブを持つこと。