「春の高校バレー」として行われるJVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)の地方大会…

「春の高校バレー」として行われるJVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)の地方大会は15日、4府県で本大会出場校が決まった。京都の女子では京都橘が北嵯峨を3-0(25-15、25-15、25-15)で下し、5年連続28度目の全国切符を獲得した。

〝緊急事態〟に1年生エースが奮起した。京都橘の片岡優は、国民スポーツ大会のビーチバレー少年女子で優勝した井上歩美(3年)とともに序盤から強打やブロックでチームを引っ張った。第2セットは強いサーブで相手を崩して6連続得点に導くなど、1年生らしからぬ活躍を見せた。

「自分に(ボールが)上がった時は必ず決めると思っていました」と片岡。実は本来のエース、大塚美花奈(3年)が2週間前に左ひざを痛め、現在は松葉づえをついている状態。大塚とエース対角を組む予定だった片岡がエースナンバー「4」を任された。

9月の国民スポーツ大会で先発に起用されるようになったばかりの片岡だが「美花奈さんの分までと、強く思ってプレーした。ストレートを打ち切ることを教えてもらっているので、恩返ししようと思った」と臨んだという。

今年度は全国高校総体では誠英(山口)、国民スポーツ大会では古川学園(宮城)と、いずれも全国的強豪と2回戦で対戦して敗退している。本大会では「いかに最初の4日間を頑張ってセンターコートへいくか」という三輪欣之監督は、大塚の復帰が間に合うか微妙な中で片岡をキーマンに挙げる。

片岡は「スパイクもブロックもレシーブも、さまざまな面が自分の課題。本大会までにもっといいプレーができるように練習する。チームを勝たせられるようにして、全国制覇したい」と意気込んだ。