「春の高校バレー」として知られる「JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(産経新聞社など主催)の代表選考会…

「春の高校バレー」として知られる「JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(産経新聞社など主催)の代表選考会を兼ねた「第31回神奈川県高校バレーボール男女選手権大会」は15日、準決勝と決勝がトッケイセキュリティ平塚総合体育館(平塚市)で行われ、男子は慶応が3年ぶり3度目の優勝、女子は横浜隼人が3年連続3度目の優勝を決めた。

満面の笑顔で、歓喜の輪の中心に立った。横浜隼人の佐々木は、第2セットに迎えたマッチポイントの場面でボールを託された。チームの信頼に応えるように強打を打ち込み、優勝を決める1点をもぎ取った。「何も考えないで、思い切り打った。うれしい」。喜びを爆発させた。

チームの中核を担う1人として、存分の働きをした。エースで主将のマクアリスターにも負けない力強いアタックで得点を重ね、レシーブでもしぶとくボールに食らいついた。第1セットに連続失点した場面では、自らが打ち切って得点を奪うなどし、相手に流れを渡さなかった。

母の影響で小学生からバレーを始め、「楽しそうで、雰囲気が良かった」と横浜隼人に進んだ。持ち味となる力強いアタックは、強豪相手となると決めきれないこともあったが、悔しさを糧にブロックをかいくぐる術に磨きをかけ、大きく進化。「(マクアリスターは)苦しい時に決めてくれる。自分もできるようになりたい」と、偉大なエースを目標に日々、鍛錬を重ねてきた。

夏の全国高校総体で、ベスト8にまで進んだチームの中で活躍を見せ、大会の優秀選手に選ばれた。「賞をもらえたことが自信になった」。努力が結果に結びつき、一皮むけた実感もある。約2カ月後に控えた全国大会では、「センターコートに立ちたい」と力強く言い切った。夢舞台を目指し、成長の足を止めない。(小川寛太)