木澤尚文が28歳のシーズンへ思いを語った(C)産経新聞社 ヤクルトの木澤尚文がプロ5年目の今季を振り返り、池山隆寛新監督…

木澤尚文が28歳のシーズンへ思いを語った(C)産経新聞社

 ヤクルトの木澤尚文がプロ5年目の今季を振り返り、池山隆寛新監督の下で28歳となる来季へ、思いを語ってくれた。

 2022年から3年連続で55試合以上に登板してきた鉄腕だが、今季は42試合の登板に終わり、ファーム落ちも経験した。開幕直後は走者を背負った場面での登板が多く、「ランナーがいる場面で投げられるようにならないと、リリーフとしての成長はないと感じていた。緊張感はありますけど、いいマインドでマウンドに立っている」と話していた。

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 今季は新たな試みとしてフォーシーム(直球系)を増やすため「リリースポイントを上げて投げてみた」という木澤。しかし、持ち味であるシュートの横変化が減って右打者に打たれるケースが多く、4月が防御率2.84だったのに対し、5月は7.94と悪化。5月29日には出場選手登録を外れている。

 ファームでの調整期間を経て、6月19日に1軍に復帰し「リリースポイントを下げたとろ、シュートの横変化が例年ぐらい戻って、スピードも戻ってきた。そこからはシュートの方向性が見えたので、他の球種も付随して良くなっていった」と振り返った。

 リリースポイントについては、ボール1個分(10センチ弱)ぐらい下げたことにより、シュートの横変化も10センチぐらい変化した。「こんなに変わるんだな」と実感したという。

 さらに、8割ぐらいの感覚で150~152キロ出ていた球速が今季は思うように上がらず「自分の身体が今年は思うように動かなかった」と話し、今オフは「効率良くボールに力を伝えられるようにトレーニングをしていきたい」と意気込んだ。

 来季に向けては具体的な数字や目標は設定しない。「目の前の1試合1試合を仕事と捉えてやっていきたい。1試合でも多く(ブルペンで)名前を呼んでもらえるように頑張りたい」と、「池山ヤクルト」でも欠かせないリリーバーとなる。

 チームは転換期を迎える。木澤自身もプロ6年目となる来季は4月で28歳を迎え、若手から中堅へと差しかかる年齢だ。木澤は「野球のところは結果で示していくしかない。首脳陣に対してもファンの人に対しても、後輩に対しても」と述べた上で、「ヤクルトのいい伝統を少しでも若い子が繋いでいってくれるようにというところは、中堅の我々にかかっていると思う」と、変わっていくチームについて思いを示した。

 「川端(慎吾)さんであったり、原樹理さんであったり、野球の面でもそれ以外の面でもチームに貢献してくださった人たちが築いてくれたものを、僕たちがちゃんと継いでいきたい」と、右腕は言葉に決意を込めた。

 そんな中、頼もしい“後輩”が今年、ヤクルトにドラフトで4位指名された。慶大時代の2学年下で共にプレーした経験のある増居翔太(トヨタ自動車)だ。

 木澤はそんな25歳の左腕に対し「僕が監督だったら毎日、増居に先発して欲しいなというぐらい、大崩れしない」と太鼓判を押す。「(慶大で一緒に)2年間野球をやりましたけど、ゲームを作ることに長けていますし、野球がうまいという感じですね、フィールディングもけん制もうまい」と、絶賛した。

 さらに「野球センスも非常に恵まれている上で、ちゃんと自分で考えてコツコツ積み重ねられる、いろいろ努力を積み上げられるタイプ。もちろんプロでも通用すると思っていますし、また彼と、意識の高い人間と野球ができるのは非常にありがたい」と、チームメイトになることを歓迎した。

 新たな船出を迎えるスワローズは、成長著しい若手、チームを支える木澤ら中堅、ベテランも一つになって、最下位からの逆襲を図る。

[文:別府勉]

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