「春高バレー」の愛称で親しまれているJVA第78回全日本バレーボール高校選手権大会(産経新聞社など主催)の大阪府代表決定…

「春高バレー」の愛称で親しまれているJVA第78回全日本バレーボール高校選手権大会(産経新聞社など主催)の大阪府代表決定戦が2日、同府八尾市立総合体育館で行われ、全国大会に出場する男女各2校が決まった。男子は清風(11年連続33回目)と常翔学園(初)、女子は大阪国際(3年連続26回目)と金蘭会(15年連続15回目)。全国大会は来年1月5日、東京体育館(東京都渋谷区)で開幕する。

男子・清風、主導権握り快勝

多くの場面で主導権を握った清風が桃山学院をストレートで下し、11年連続となる春高全国大会出場を決めた。

第1セット、清風は序盤でサーブミスが出るなど一時は10-10の同点に追いつかれる場面もあったが、以降は西村海司(1年)や190センチ・石川叶真(2年)らのブロックが機能したほか、尾﨑亮太(3年)の攻撃も次々と決まり、先取した。

本来のリズムを取り戻した第2セットは、尾﨑亮の強打、田原瑠晟(2年)らのブロックなどがさえて着実に加点。安定した試合運びでリードを守り、勝利した。

桃山学院は、主将の牛建陽人(3年)や尾垣翔天(3年)らが果敢に攻め続けたが及ばなかった。

男子・常翔学園、激戦制し初切符

ノーシードで勝ち上がった常翔学園が、フルセットの激戦の末に大産大付を下し、悲願の春高全国大会初出場を果たした。

第1セットは激しく競り合う展開の中、20-20の同点から尾崎拓海(3年)の速攻や千葉陽斗(3年)のスパイクなどで連続得点しセットを先取する。

第2セットは相手の速攻やスパイクに対応が追い付かず、セットを落とす。迎えた最終セットは中盤から185センチの八木原悠人(3年)を中心としたブロックで相手攻撃を食い止めると、尾崎のバックアタックや増田響(3年)の速攻などで得点を重ね、勝利をもぎ取った。

大産大付はエースの二家麟太郎(3年)を中心に攻めたが及ばなかった。

女子・大阪国際、攻守さえわたる

前回の春高全国大会で8強入りした大阪国際が大阪学芸を振り切り、26回目の全国切符を手にした。

第1セットの序盤は同点に追いつかれる場面もあるなど苦しい立ち上がり。だが以降は浮田葵(3年)の速攻や磯邊萌心(2年)の強打が決まるなどして、僅差で先取する。

続く第2セットは序盤から姫子松奏音(2年)と浮田のブロックが機能したほか、姫子松のサービスエースも決まり徐々に点差を広げる展開に。その後も吉本瑚彩(3年)らを含む多彩な攻撃がさえ、相手を突き放した。

大阪学芸は坂本小春(2年)や長町歩奈(2年)らが果敢に攻撃。第1セットは3点差にまで詰め寄ったが、後が続かなかった。

女子・金蘭会、ブロック武器に

今夏の全国高校総体(インターハイ)で優勝した金蘭会は、コンビバレーと高いブロックを武器に終始有利に試合を進め、四天王寺にストレート勝ちした。

第1セットは馬場柚希(3年)や石橋光(3年)を中心に、速攻や柔打を織り交ぜたコンビバレーで連続得点。危なげない試合展開でセットを先取し、主導権を握った。

第2セットは180センチの長身を誇る西村里音(1年)や馬場がブロックで相手の攻撃をシャットアウト。吉田桜香(2年)らがコンビバレーで着実に加点したほか、リベロの岡日和(3年)らの好守備も光り、寄せ付けなかった。

四天王寺は桜井翼咲(3年)らのスパイクで応戦したが及ばなかった。