◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント初日（31日）◇武蔵丘GC（埼玉）◇6690yd（パー72）◇…
◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント初日（31日）◇武蔵丘GC（埼玉）◇6690yd（パー72）◇曇り（観衆3279人）
初日首位の座をルーキーの2人が分け合った。9月の「ゴルフ5レディス」で初優勝を飾った荒木優奈と並び、未勝利の都玲華が6アンダー発進。出だし1番（パー5）、ウェッジで放った3打目を手前から沈めるイーグルで勢いづき「66」をマークした。
スタートホールでいきなり笑顔いっぱいになると、4番（パー3）では本人もビックリのスーパーパットでファンを再びわかせた。90度近く曲がる、下りの大きなスライスラインを伝ったボールがカップに消える。後半11番で3オン3パットのダブルボギーをたたいても、その後の3バーディで巻き返した。
開幕直前、スイング中に右ひじが体から離れる悪癖をコーチと父に指摘されたばかり。修正が効き、その後も「長いパットも入って結構ラッキーな感じもあったんですけど、それを除いても全体的にショット、パットともに安定していた」という充実の内容に胸を張った。
年間ポイントレース（メルセデスランキング）は現在48位で、来季のシード権がかかる50位以内を確保したい思いが日に日に募る。「シードが気になります。気にしていかないといけないところ。できればリコー（最終戦のJLPGAツアー選手権）にも出たい」と鼻息は荒い。
6月の「ニチレイレディス」で、新人一番乗りで優勝した入谷響と並び、4アンダー7位で滑り出した吉田鈴も同期のひとり。ランキングは52位と、都よりもシビアなポジションにいる。シード権争いは今大会を含め、11月「大王製紙エリエールレディスオープン」（愛媛・エリエールGC松山）までの実質3試合しかない。
「あと3試合では（シード圏外から）入れ替わる人も限られる」と焦りは募る。この日のプレーは「でも、そこばかりを見ずに『優勝争いをしよう』という気持ちを持てれば、大きいポイントを獲れると思う」と自らに言い聞かせられる内容だった。事前ラウンドでお願いしたキャディによる撮影動画で「腕（の動き）が強いスイングになっていた」と発見。「体と足を使うことを意識」することで、後半12番（パー3）で披露したピンそば1mにつけるティショットにも繋がった。
終盤戦になってやってきた未勝利の2人の好スタート。吉田は「きょうのような、トップ10に入れるくらいのゴルフを最後まで続けたい」と、もっともっと上を見据えている。（埼玉県飯能市／桂川洋一）
