■仙台はホームで2点のビハインドを背負い…【J2リーグ第34節 10月26日 14時03分キックオフ 仙台 3ー2 鳥栖…
■仙台はホームで2点のビハインドを背負い…
【J2リーグ第34節 10月26日 14時03分キックオフ 仙台 3ー2 鳥栖 ユアテックスタジアム仙台】
これぞJ1昇格への執念、と言うべきだろう。
J2リーグ第34節が10月25、26日に行なわれ、7位のベガルタ仙台は6位のサガン鳥栖をホームに迎えた。残り5試合での上位対決は、絶対に負けられない6ポイントマッチである。
仙台は2試合連続で勝利していない。森山佳郎監督はボランチの工藤蒼生を14節以来のスタメンに指名し、FWエロンを5試合ぶりに2トップの一角に据えた。ベンチには4試合ぶりのメンバー入りとなるFW小林心も控える。システムはいつもの4-4-2だ。
試合は31分に動く。仙台の右SB真瀬拓海が、ペナルティエリア内でスライディングでボールを奪おうとする。これが相手の足にかかり、PKを与えてしまう。鳥栖のMF西川潤に決められ、リードを許した。
後半開始直後の49分には、右サイド深くの直接FKからCB森下怜哉にヘディングシュートを決められる。仙台は2点のビハインドを背負うこととなった。
今シーズンの仙台は、3得点以上での勝利が4つある。ただ、0対2からの逆転勝ちはない。森山監督の就任1年目の昨シーズンも、0対2から試合を引っ繰り返したことはない。
明らかに内容が悪いわけではなかった。それなのに、ビハインドを広げられてしまった。
2点差は危ういスコアとも言われるが、鳥栖は直近5試合負けなしで2連勝中だ。相手のチーム状態を踏まえても、仙台は難しい立場に追い込まれた。
■仙台は0対2の状況で数的不利に
2点を追いかける仙台を、71分にアクシデントが襲う。左SB石尾陸登が敵陣で相手と交錯し、一発レッドを受けてしまうのである。自陣でのパスがズレてショートカウンターを浴びそうになり、スライディングを仕掛けたことによるものだった。客観的に見て厳しい印象もある判定だったが、いずれにせよ仙台は数的不利となる。いよいよ戦況は厳しくなった。
仙台は左MFの相良竜之介が最終ラインへ下がり、4-4-1で対応する。とはいえ、自陣でブロックを敷くわけにはいかない。マイボール時は相良と真瀬が高い位置を取るため、2バックのような配置になる。ボールの失いかたが良くないと、あっという間にゴール前まで運ばれてしまう。実際に10対11になった直後に連続して危ないシーンを作られたが、何とか3点目を避けることができた。
マイボールをテンポ良く動かす鳥栖が、ゲームをはっきりとコントロールしている。そのなかで、仙台がワンチャンスを生かした。
78分だった。左サイドでワンタッチパスが2本つながり、ペナルティエリア内左のFW宮崎鴻にボールが入る。背番号99はDFを背負いながら強引に反転し、右足のつま先でボールをつつく。シュートはゴール右スミを射止め、仙台が1点差に追いついた。宮崎が独力で奪った追撃弾である。