1年で激変した先発陣、防御率5.25→1.54の裏側 ドジャースの“激変”した投手陣が、ポストシーズンで無類の強さを発揮…

1年で激変した先発陣、防御率5.25→1.54の裏側

 ドジャースの“激変”した投手陣が、ポストシーズンで無類の強さを発揮している。ここまで敵地では4戦無敗を誇り、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は15日(日本時間16日)、4人の先発投手に「サイレンサー」の異名を授け、その働きぶりを称賛した。

 敵地の観客を沈黙させることにちなんだ異名を与えられたのは、ブレイク・スネル投手、山本由伸投手、タイラー・グラスノー投手、大谷翔平投手の4人。グラスノーは「マウンドに上がる度にまるでショーみたいなんだ」と語り、今の先発陣の存在感を称えた。いずれも敵地の雰囲気すら支配するほどの内容で、相手打線に反撃の隙を与えていない。

 昨年10月のポストシーズンでは、ドジャースは16試合中4試合をブルペンデーで戦い、先発の防御率は5.25と低迷。クオリティスタート(QS)は2試合にとどまった。同紙は「先発投手陣の力で勝ったわけではなかった」と指摘。それが一転、今ポストシーズンでは7試合でQSを記録。15日(同16日)までの先発防御率1.54はナ・リーグの歴史上、ポストシーズンを8試合以上戦ったチームで最も低い数字だという。

 ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長も「強みになることはわかっていたが、これは我々が合理的に予想できたレベルを超えている」と驚きを隠さなかった。昨季のポストシーズンで投げたのは山本1人だけで、リハビリ中だったグラスノーと大谷が戻り、今季から加わったスネルと、いずれも他球団ならエース格となる実力者が揃い、盤石のローテーションを築いている。

 ポストシーズンを得意としている“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手も「過去にも本当に優れた先発投手はいたけど、ポストシーズンではどこかで壁にぶつかってきた」と語り、「今こうして安定して(投げてくれて)いるのは本当にすごいこと」と脱帽。打線にとっても心理的に大きな支えとなっているようだ。第4戦では大谷が先発予定で、“リアル二刀流”でのシリーズ決着が期待される。(Full-Count編集部)