来春の選抜高校野球大会につながる第153回北信越地区大会は11日、富山県内で1回戦があり、長野県勢3校はいずれも敗れた…

 来春の選抜高校野球大会につながる第153回北信越地区大会は11日、富山県内で1回戦があり、長野県勢3校はいずれも敗れた。2021年の上田西以来となる選抜大会の出場は、絶望的となった。

 県大会優勝の上田西は、序盤から先行され2―4まで追い上げたが、最後は継投にかわされた。県大会2位の長野日大は、九回裏に2点を失い逆転負け。同3位の松本国際も延長十回タイブレークで、1死一、二塁から二つの暴投でサヨナラ負けを喫した。

 長野日大がつかみかけた勝利は、あっけなくこぼれ落ちた。

 4―3の七回途中から登板した北村颯士投手は、左腕からテンポ良く投げ込み、八回まで無失点で切り抜けた。ところが九回は連打と犠打で1死二、三塁に。準備もままならず代わった1年の池上夢二投手は、犠飛で同点にされると、最後は暴投でサヨナラ負けとなり、ぼうぜんと立ち尽くした。

 それでも松橋将之監督は、投手陣を責めなかった。「攻撃や守備でも細かいミスがたくさんあった。チャンスを確実にものにする力をつけないと勝てない」。惜敗と引き換えに手にした課題と収穫を強調した。(志賀英樹)

     ◇

 上田西の4番打者、井浦悠選手は「守備から崩れてしまって、良いリズムを作れなかった。相手にのまれてしまった」。五回には反撃の口火を切る左犠飛を放った。七回は四球で出塁し、2点目の本塁も踏んだ。それでも九回1死一塁から凡退し、チャンスを広げられなかったことが心残りとなった。「悔しいです」。早すぎる敗戦に、唇をかんだ。