サッカー日本代表のアメリカ遠征が終わった。第1戦はメキシコ代表と0-0で引き分け、第2戦はアメリカ代表に0-2で敗れた…

 サッカー日本代表のアメリカ遠征が終わった。第1戦はメキシコ代表と0-0で引き分け、第2戦はアメリカ代表に0-2で敗れた。来年のワールドカップ開催国との「2連戦」という貴重な機会に、残念ながら無得点に終わった日本代表は、どのような収穫を得たのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生がアメリカ戦後、徹底的に語り合った!

■国内開催だから「ブラジル」にも勝利!

――日本代表は次回、国内でパラグアイ代表とブラジル代表との親善試合がありますが、どのように活用するのがいいのでしょうか。

大住「2試合を完全なターンオーバーで戦うことは今回試したから、10月と11月にはワールドカップでどう戦うかというシミュレーションをしながら選手の入れ替えをしないといけないと思うんだよね。国内での試合で中3日だし、ワールドカップを想定したチーム構成で、2試合とも勝ち切る、あるいは1勝1分で終われるくらいのことをしてほしいよね。国内開催なんだから、ブラジルだろうとパラグアイだろうとアルゼンチンだろうと、勝ってほしい」

後藤「ワールドカップで優勝すると言っているんだから、どこが相手だろうと勝たないとね。今回みたいな総入れ替えじゃなく、ふだん一緒にやっている選手たちで4バック、もしかしたら偽の9番とか、いろいろなフォーメーションを試してほしい」

■鈴木彩艶の「スーパーセーブ」で無失点

――お互いどんなメンバーになるか分かりませんが、現時点でブラジルと対戦して、どれくらいできると思いますか。

大住「世界のトップが違いをつくるのは、特別なストライカーがいるかどうかが大きいと思う。ブラジルでもヴィニシウスのような選手がいるかどうかが一番の違いになるけど、チームの全体の力としては、前回までのようにボールにも触れないままやられてしまうほどの差はないと思うんだよね。ブラジルの特別なストライカーをちゃんと抑えて、攻撃をうまく繰り出していけば、もちろん勝機はあると思う」

後藤「今の日本のDFの力を考えれば、すごいFWが相手だから絶対にやられてしまうということはないと思う。守備をしっかりやって、鈴木彩艶がスーパーセーブを繰り出して無失点に抑えれば、十分に勝機はある。アメリカに負けたチームが何を言っているんだ、と思われるかもしれないけど」

大住「試合には状況というものがあるからね」

後藤「アメリカ戦では日本はふだんと違うメンバーを使って、長距離移動をして中2日での試合だったんだから、内容にはいろいろと言いたいことはあるけれど結果としての負けはしょうがない。でも今度は日本のホームでやるんだから、ブラジルが相手だろうが勝たないといけない」

――ブラジル2戦目です。そちらに重点を置くメンバー構成になるのでしょうか。

後藤「もしもワールドカップでブラジルとパラグアイと同じ組に入ったら、必ずパラグアイから勝点3を取りたいよね。だから初戦でパラグアイから勝点3を取って、ブラジルとは引き分けでもいい、という感じにするかもしれないよ」

大住「初戦で全力を挙げて勝点3を取るのもいいけど、実際にどうするかは分からない。ワールドカップじゃないからね」

後藤「森保一監督が何をやりたいか、だね」

■三笘薫を「最大限に活かす」システムは?

――次に呼びたい選手、または今回のメンバーでももうひと頑張りを期待する選手はいますか。

後藤「まずは今回来られなかった選手たちのケガ次第だね。これからケガする選手も出てしまうかもしれないし」

大住「三笘薫に、もっとガンガン行ってほしいよね。三笘がガンガン行けるようなチームの状態であってほしいし。やはり彼は、ワールドカップでもチームを勝利に導くような特別な力を持っていると思うんだよね。でも今はその力を出せるような状況じゃない。日本代表では、ちょっとアグレッシブさに欠けるようなところがあるので。それは何とか変えてほしいな」

後藤「三笘があんなに守備をしないですむようにしたいね」

――三笘を活かすには、システムはどうすればいいでしょうか。

大住「三笘をシャドーにする、という手はあるよね。三笘はこれまでにも、シャドーでスタートしながら左のタッチラインの方に流れて、逆にウィングバックが内側に入ってくるということもやっていた」

後藤「三笘をシャドーに置くか、システムを4バックにするかだよね」

大住「三笘がシャドー、左に中村敬斗という並びにしたことがあったよね。中村にも復活してほしいな」

後藤「クラブで誰がこれから調子を上げるかも、チームに影響してくるね」

大住「後藤さんが言ったように、9月は難しいんだね」

後藤「難しいよ。選手を選ぶほうにとってもね」

大住「10月の選手選考と試合を楽しみにしましょう」

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