＜文部科学大臣杯 第77回 全日本大学準硬式野球選手権大会：国士舘大6-0九州産業大＞◇20日◇1回戦◇野幌総合運動公園…
＜文部科学大臣杯 第77回 全日本大学準硬式野球選手権大会：国士舘大6-0九州産業大＞◇20日◇1回戦◇野幌総合運動公園硬式野球場
大学準硬式No.1を決める文部科学大臣杯 第77回 全日本大学準硬式野球選手権大会（以下、全日大会）。3年ぶり8回目の出場となった国士舘大は、初戦で九州産業大を6対0で下した。
1年生の春から4番に座り、現在はリードオフマンを務める主砲・松本京大外野手（健大高崎出身）も「最後の大会なので、とにかく勝ててよかった」と一言。まずはチームの勝利に喜んでいたが、一方で自身はノーヒット。「簡単に打ちあげてしまうなど、細かいところで打席内容が悪かった」と反省しきりのようだった。
とはいえ1年生の春から4番に抜擢されるように、「バッティングには自信を持っていた」と入学段階から打撃が最大の持ち味。健大高崎時代にはスイングスピード136キロを計測して、高校通算12本塁打をマーク。ベンチ入りも経験している。強打者であることは間違いないが、当時の健大高崎は超強力打線を擁した世代。周りにはライバルが多かった。
「小沢（周平）が通算50本塁打近く打っていましたし、他にも30本塁打くらいは普通にいました。ですので、10本くらいなら当たり前と言いますか、メンバー外でも2桁本塁打をマークしているので、それくらいならたくさんいました」
ゆえにベンチ入りの競争は激しく、松本はセンバツ甲子園のベンチ入り争いの当落線上にいたものの、最後まで残ることが出来ず。「応援をしていましたけど、本当に悔しい気持ちが強かったです」と複雑な心境で、甲子園で戦っている仲間たちの姿をスタンドから応援していた。
悔しい思いを晴らすために大学でも硬式野球を継続するつもりだったが、なかなか進路が決まらず。苦戦を強いられた中で青柳博文監督に勧められたのが準硬式。存在自体は知っていた松本は様々なチームを見る中で、「東都リーグや全国大会での実績を見て、レベルが高いと思った」ということを理由に国士舘大への進学を決めた。
すると、1年生から全国大会を経験。3年生の時には選抜チームに呼ばれるなど、大舞台を数多く経験。「レベルは高いし、想像以上に熱い試合ばかりで充実した毎日を送れています」と、表情からも充実ぶりはうかがえる。その様子を見れば、準硬式へ進んだことは松本にとって正解だったのかもしれない。
そんな松本は、こんなメッセージも残した。
「高校時代はケガをしてメンバーを外れて、センバツなど全国などの大きな舞台を経験できず、良い成績を残せなかった。その時に悔しい思いをしたのがモチベーションは生きています。とにかく準硬式野球はレベルも高いですし、全国大会や選抜チームを目指す。そこに高いモチベーションになっています。また文武両道を目指しているので、それを大事にしたい人もできる世界だと思います」
健大高崎時代、あと少しで大舞台には届かなかった松本。しかし今はチームの主力として全国の舞台を楽しんでいる。その日が1日でも長く出来るか。2回戦以降も注目だ。
