(9日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 青藍泰斗4―5佐賀北) 佐賀北の稲富理人投手はタイブレークの延長十回1…
(9日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 青藍泰斗4―5佐賀北)
佐賀北の稲富理人投手はタイブレークの延長十回1死一、二塁から右前打を浴び満塁のピンチを背負った。失点を覚悟してもおかしくない場面で、「絶対にゼロで抑える」。気持ちは揺るがない。代打を134キロの直球で、続く4番打者をシンカーで連続空振り三振に仕留め、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。
佐賀大会をほぼ1人で投げ抜いた。「1番をチームのみんなから投票でもらった。エースの自覚」と言い、この日も最後までマウンドを守った。四回までに失策も絡み4失点したが、打線が取り返した。
「追いついてくれたので、点をやらない気持ちだった」。五回以降は制球力を生かして丁寧にコーナーをついた。1死球を与えただけで四球はなし。最後まで長打は許さなかった。
新チームになり、「甲子園で校歌を歌う」が目標だった。大会前の練習の締めでは、音程などおかまいなしに校歌を全員で叫んだ。関西入りした後、バスの中で配られる弁当の表紙には校歌が印刷されていた。「佐賀大会とは違う校歌で、幸せでした」と、まずは目標達成を喜んだ。
2007年の全国制覇後、3回連続で初戦敗退していた。本村祥次監督も12年に主将で挑み敗れた。初采配で校歌を聞き、「(優勝した年は)この景色を6回見たと思うと、すごさを感じた」と振り返った。
稲富投手ら3年生は、その優勝を飾った07年生まれ。「縁もあると思うが、自分たちは自分たちらしく。また新しい風を作っていければいい」と笑顔で話した。(森田博志)