(28日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会決勝 東洋大姫路7―6報徳学園) 1点を追う四回、2死二塁で、報徳学園の…

 (28日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会決勝 東洋大姫路7―6報徳学園)

 1点を追う四回、2死二塁で、報徳学園の1番・中谷祐輔選手(3年)は初球を豪快に振り抜いた。右中間深くまで突き刺さる適時三塁打で一時同点とした。

 3、4回戦は代打で出場。5回戦以降、大角健二監督から「当たってるから、起爆剤になってほしかった」と1番に抜擢(ばってき)された。決勝は5打数3安打3打点と活躍した。

 大角監督は中谷選手を「チーム一の努力家」と評する。だが本人は「いや全然です。もっと努力しているベンチ外の仲間が、何百球もトスしてくれたおかげで打てたんです」。当たり前のように、何百球という言葉が出てくるところに、積み上げた努力がにじみ出た。「甲子園行きたかったですけど、最後まで良い試合できて、みんなに感謝しないと」。少し、声が震えた。(根本快)