(27日、第107回全国高校野球選手権徳島大会準決勝 鳴門渦潮1―0徳島北) 「相手は強豪。味方が1点取り、自分がゼロ…

 (27日、第107回全国高校野球選手権徳島大会準決勝 鳴門渦潮1―0徳島北)

 「相手は強豪。味方が1点取り、自分がゼロに抑えて勝つ」。大会屈指の剛腕、徳島北の赤沢悠哉投手(3年)のプランは単純明快だった。

 七回までは先頭打者をすべて凡打や三振に抑え、走者を出しても要所で球威のある直球を投げ、打たせない。八回に初めて三塁を踏まれたが、ギアを上げ、後続は直球勝負で3球三振。

 「(投げた試合では)きょうが一番よかった」と赤沢投手。

 だが、わずかに疲れが見え始めた九回、内野安打に失策などが絡み1死三塁のピンチ。全力で直球を投げたが、捕手の原田昊輝(こうき)主将(3年)は「厳しいコースにミットを構えたが、投球は少しだけコースが甘かった」。中前にはじき返された。

 1点を追う九回裏。2死から赤沢投手が四球を選ぶと満塁にまで好機が広がり、一打逆転サヨナラの場面。しかし、後続を断たれ、試合終了。その瞬間、三塁走者としてホームを駆け抜けた赤沢投手は天を仰いだ後、うなだれた。

 赤沢投手は「全力を出し切って投げたが及ばなかった」。それでも「いい仲間たちと野球ができて(徳島)北高に来て本当によかった。今後はプロを目指します」と前を向いた。

 杉本隆貴監督は「赤沢は直球の質が良く、今大会で一番の投球。序盤に先制できていれば違った展開だった。でも最終回、最後まであきらめずにつなぐ選手たちを見て成長に感動した」と振り返った。(鈴木史)