第107回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は27日、決勝が岡崎レッドダイヤモンドスタジ…
第107回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は27日、決勝が岡崎レッドダイヤモンドスタジアム(午後2時試合開始)である。1930年創部の東邦は9年ぶり18回目、2002年創部の豊橋中央は初の全国選手権出場をめざす。全国最多173チームの頂点に立つのはどちらか。(松本敏博)
■東邦 エース中心に「粘り強く」
東邦はこれまでの5試合すべて、3点差以内の接戦を勝ってきた。大黒柱はエースの久田泰心。140キロ台前半の速球は試合終盤になっても球威が衰えない。今大会では豊田大谷と昨夏代表の中京大中京を完封し、防御率0.24を誇る。
攻撃陣は5試合で16得点と多くはないが、うち4試合でスクイズを決めるなど手堅い。全試合で4番に座る中山達椰は打率6割超、6打点と得点源になっており、好機で打席を回したい。
久田が相手打線を抑え、攻撃で着実に加点する理想の展開に持ち込めるか。昨夏は決勝で涙をのんだ。主将の朝倉大空は「厳しい試合になる。挑戦者の気持ちをもって粘り強く戦いたい」と意気込む。(松本敏博)
3回戦 5―2東郷(久保、中山の適時打などでリード。先発久田は8回無失点)
4回戦 2―0豊田大谷(久田が12奪三振で完封。中山がチームの全打点を挙げる)
5回戦 4―2中部大春日丘(八回に敵失とスクイズで逆転。3投手で継投)
準々決勝 4―1享栄(六回に4長短打で勝ち越し。久田は完投)
準決勝 1―0中京大中京(久田が昨夏代表校を完封。朝倉がスクイズ)(松本敏博)
■豊橋中央 「二度は負けない」大量点なるか
初の決勝に駒を進めた豊橋中央は、6試合すべてで2桁安打を放っている打線が原動力だ。レギュラーの野手は全員が打率2割9分以上で、相手の好投手も集中打で攻略してきた。4番砂田隆晴、5番松井蓮太朗に長打が出れば一気に大量得点も狙える。
守っては計9投手で細かくつないできたが、準々決勝と準決勝はエース高橋大喜地が完投している。決勝はエースに託すのか、継投策をとるのか。2失策の堅守も発揮して失点を抑えたい。
これまで全試合で先制。序盤の主導権争いに注目だ。春の県大会では東邦の久田に完封されており、主将の砂田隆晴は「二度は絶対負けない」と闘志を燃やす。(松本敏博)
2回戦 12―5科技学園豊田(6長打で得点を重ね、6人の継投で逃げ切る。7回コールド)
3回戦 9―3愛知黎明(一回に5点を先制するなど先発全員安打の猛攻。4人で継投)
4回戦 10―2誠信(五回、3四死球から4点を奪うなどシード校を圧倒。7回コールド)
5回戦 7―2名経大市邨(二回に近藤の3点適時二塁打などで5得点。砂田が本塁打)
準々決勝 6―1杜若(高橋が9者連続を含む17奪三振で完投。八回の集中打で好投手を攻略)
準決勝 4―3愛工大名電(八回に満塁機を作り、暴投で勝ち越す。高橋は10被安打も完投)
■東三河地区から夏の甲子園なら50年ぶり
愛知県高校野球連盟の加盟校は5地区(名古屋、東三河、西三河、知多、尾張)に分かれている。夏の甲子園から最も遠ざかっているのは東三河地区で、1975年の国府(豊川市)が出場したのが最後だ。
第57回大会の国府は、右アンダースローのエース・青山久人投手と2年生・市川和正捕手のバッテリーが主力だった。愛知大会は1回戦から登場し、名古屋商、享栄、中京、刈谷工、名古屋電工、豊川を破って決勝へ。決勝は愛知を4―1で下して春夏通じて初の甲子園出場を決めた。
甲子園では1回戦で柳井商(山口)に0―1で敗れた。青山投手はこの年秋のドラフト会議で中日に3位指名され入団。細身の体形から「青えんぴつ」の愛称で親しまれ、通算14勝を挙げた。市川捕手も東海大を経て横浜大洋に入団し、正捕手となった。
しかしその後、東三河勢は愛知大会で決勝へ進むものの「あと1勝」がつかめない。
第79回の豊橋南、第85回から2年連続で豊川、第101回の桜丘はいずれも準優勝だった。愛知から2代表となる東愛知大会では、第80回と第100回は決勝へ進めず、第90回は成章が決勝で大府に敗れた。
東三河地区の県高野連加盟校は現在22校で、知多地区(17校)に次いで少ない。国府の快進撃から半世紀、豊橋中央は初めて決勝に進出した。「東三河の悲願」を達成できるか。豊橋市から夏の甲子園出場となれば、第33回の豊橋商以来74年ぶりとなる。(辻健治)