◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 事前情報(23日)◇ザ・クイーンズヒルGC (福岡)◇6503yd(パー…

日本に帰国中の西村優菜が福岡へ

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 事前情報(23日)◇ザ・クイーンズヒルGC (福岡)◇6503yd(パー72)

地元・大阪で開催されている万博に足は向かなかった。「行きたかったんですけど、人がちょっと多すぎて。写真を見るだけで、行く気が…」。6月末のダブルス戦「ダウ選手権」で今季10回目の予選落ちを喫した西村優菜は、メジャー2試合を含む米ツアーの欧州シリーズの出場権をつかめず一時帰国。次戦の8月「ザ・スタンダード ポートランドクラシック」(オレゴン州コロンビア・エッジウォーターCC)まで、持て余すほどの時間がある。

不本意な形で訪れた主戦場の“夏休み”。「帰ってきた時は、1カ月半どうしようかな…という感じで。やっぱりヨーロッパに行きたかった気持ちが大きかった」と、打ちひしがれたのも数日。心を砕くのがゴルフなら、傷心を少しでも癒してくれそうなのもゴルフ。長く、重いプライベートな期間も結局、ボールを打って過ごしている。

一時は「(米下部)エプソンツアーに出ようと思った」という。スケジュールと、有している出場資格とがいまひとつかみ合わず、スポット参戦を諦めたところに、今大会の主催者推薦の知らせが舞い込んだ。「試合勘も欲しかったので」と3月の「Vポイント×SMBCレディス」以来の国内ツアー出場を決め、初体験のコースで準備を急いでいる。

3年目の米ツアーの年間ポイントレース(レース・トゥ・CMEグローブ)は現在142位。シーズン終盤のアジアシリーズの出場権はおろか、来季の“フルシード”と言える資格獲得圏であるトップ80、それに準ずる限定的な資格を得られるトップ100も遠い。

ショットをドロー、フェードと打ち分ける中、突発的に飛び出す右サイドへの大きなミスが不振の一番の原因だと考えている。「ちょっとイヤな感じがするシチュエーションで(インパクト時に)手元が浮いてしまう。大きなミスが出ると、怖さが出て、その後に(思い切って)振れない流れになってスコアになかなかつながらない」。今週は二人三脚で修正に汗を流す中島敏雅コーチにバッグを託し、実戦できっかけをつかみに来た。

うんざりしそうな日本の酷暑にも負けてはいられない。「1カ月半をもったいなく過ごすよりも、良い1カ月半にしたいと思えるようになったので」。逆襲への道筋はどこからでも描ける。(福岡県糸島市/桂川洋一)