<全国高校野球選手権埼玉大会:山村学園 9-5早大本庄>◇21日◇5回戦◇レジスタ大宮球場「コンタクト率が上がらない」と…

<全国高校野球選手権埼玉大会:山村学園 9-5早大本庄>◇21日◇5回戦◇レジスタ大宮球場

「コンタクト率が上がらない」と、昨夏以降、今夏まで苦しんできた山村学園の横田蒼和(3年)。

「昨夏までは率も残せていて、感覚良く打てていて、張った球が来たら確実に打てていたんですが、その後打ち損じることが増えてきて。映像を見返すとフォーム的に少しズレていて、そのズレが大きくなってしまいそれを修正しているんですが、まだ完全には戻っていない」と、夏前はその苦悩を明かしてくれたが、そんな弱気な姿は今はもうない。

 大会初戦まで右足はそのまま、静の動作で打っていたが、3回戦からは元のスリ足に戻した。効果覿面、今大会は2本塁打と好調を維持している。

 早大本庄戦もMAX143kmの好投手・田中柊成(3年)から、初回に中越えの先制適時3塁打を放ち、チームを乗せた。

「1打席目は変化球がボールになった後は直球とわかっていたので、張っていた直球をきっちり捉えられました」と、徐々に本来の姿を取り戻しつつある。

 岡野監督も「横田の打撃は本来の調子が戻ってきた」と太鼓判を押す。プロ入りへ自らもセールスポイントに挙げる”当て感”の良さが戻ってきたのは大会の今後へ好材料だ。

 ピッチングは前回の栄戦でも述べたが、昨秋終了後から投球フォームが大幅に変更。これまでのオーソドックスなフォームから「左足をグッと捻ると右足に体重が乗るようになって。やってたら花咲徳栄・上原投手に似ていることに気づいて、映像など参考にするようになった」と、反動を使い左足を巻き込むようなフォームに変更。直球の威力は最速140kmまで増した。

 投手としても「困ったら横田」(岡野監督)と、絶大な信頼を得ている大黒柱。投打どちらも”静から動へ”変更し本来の姿を取り戻した。彼の投打での貢献度が上がれば自ずと山村学園の勝率も上がる。甲子園出場へ横田がチーム不沈の鍵を握る。