(21日、第107回全国高校野球選手権山形大会準々決勝 鶴岡東7―3山形中央) 山形を代表する左腕はだれか。大会に出場…

 (21日、第107回全国高校野球選手権山形大会準々決勝 鶴岡東7―3山形中央)

 山形を代表する左腕はだれか。大会に出場している選手たちに聞くと、山形中央の小坂楓(かえで)投手(3年)の名前が多く挙がる。

 評価は、こうだ。

 「170㌢、64㌔と大きくはないが、思い切りよく投げる」「どの球種もコントロールがいい」「特にスライダーは、直球と同じ軌道で来て、打者の手元で急に曲がるから、見分けられない」

 そのスライダーは、好調のときなら、横にボール4個分ほど曲がる。変化の切れは、独特の投げ方から生まれる。

 本人の感覚では「リリースの瞬間、普通のスライダーとは逆のほうに左手をひねる」という。その変化球を武器に、昨秋の東北大会ではベスト4入りの原動力となった。

 この日の相手は昨夏代表の鶴岡東。山形中央は先発が打たれ、小坂投手は急きょ、二回途中から登板。三回に3安打を浴びて3失点と苦しんだ。

 「球は走っていたし、低めに集めたが、甘く入ったところを振り抜かれた。相手が上でした」と完敗を認めた。

 ただ、五回は真骨頂を見せた。切れのある直球でライトフライ、スライダーで空振り三振、伸びのある直球でセンターフライと、リズムよく三者凡退に抑えた。

 「負けは負け。悔しい。でも、このチームで成長できました。大学、そしてプロをめざして頑張りたい」と強気に語った。力投する姿を、もう一度見たい。そう思わせるエースだった。(渡部耕平)