<2025年全国高等学校野球選手権東東京大会:帝京6-5日大豊山>◇21日◇5回戦◇明治神宮野球場 帝京が日大豊山を下し…

<2025年全国高等学校野球選手権東東京大会:帝京6-5日大豊山>◇21日◇5回戦◇明治神宮野球場

 帝京が日大豊山を下してベスト8進出を決めた。終盤8回に集中打を浴びせての逆転勝利だった。

「執念です。それに尽きると思います」

 金田 優哉監督は、そう振り返り、この日の勝利を噛みしめた。

 終盤まで日大豊山の国田 羽琉投手(3年)を打ちあぐねた。6回を終えて遊ゴロの間に奪った1点のみ。捉えた打球はことごとく野手の正面をついた。一方の投手陣も日大豊山打線の積極的なスイングに押され、1対2の6回には3点を奪われるなど終始ペースを握られた。

 そんな流れを一変させたのはリードオフマンに座る酒井 大雅内野手(3年)。7回の第3打席、2球目を強振すると打球はレフトポールに直撃。「たまたま反応できた」と今大会2本目となる本塁打で反撃の狼煙をあげた。

 3点差に詰め寄った8回、一死から主将の梅景 大地内野手(3年)が中安で出塁すると、エンジンがかかったように打線がつながった。村田 剛志外野手(3年)の適時二塁打で1点差とすると、二死から弓場 龍人外野手(3年)の適時打で同点。続く酒井が今度は三遊間を抜き、逆転に成功した。

「自分達は甲子園に行くためにきつい練習を乗り越えてきました。こんなところで負けるわけにはいかない。絶対に勝つという気持ちでした」

 序盤と打って変わり、打線が驚異的な粘りを見せ一挙4得点。チームの「執念」が結実した勝利だった。