新エースの佐藤が地元・千葉で躍動した(C)Volleyball World バレーボールの女子日本代表は7月9日、千葉で…

新エースの佐藤が地元・千葉で躍動した(C)Volleyball World
バレーボールの女子日本代表は7月9日、千葉で行われている「FIVBネーションズリーグ」予選ラウンド第3週のフランス戦に臨み、3-0(25-23、25-16、25-19)でストレート勝ちを収めた。ファイナルラウンドでの戦いを視野に入れた第3週、その初戦で快勝して弾みをつけた。
【動画】日本ラウンド初戦は快勝スタート!佐藤淑乃が19点と躍動したフランス戦のハイライトを見る
その試合は地元の大声援を浴びたことが逆に硬さを生んだか、日本は第1セット開始早々に5連続失点と苦しい立ち上がりに。それでもチームにとってこの試合初めてのブレイクを奪ったのは、アウトサイドヒッター佐藤淑乃(NECレッドロケッツ川崎)のサービスエースだった。4-8から相手コートのエンドライン付近にノータッチでサーブを突き刺す。
そこから日本はリズムを取り戻し、17-21からオポジットの和田由紀子(NEC川崎)のアタックや佐藤の連続得点で一気に同点に。最終的に競り勝って第1セットを先取すると、第2、第3セットは相手を圧倒する内容で試合を制してみせた。
追撃ムードをもたらした佐藤は毎セットでサービスエースをもぎとる活躍に加えて、チーム最多さらには唯一の2桁得点となる19得点をマーク。試合後のコートインタビューでは「最初は少し緊張しました」と振り返りつつ、「自分はサーブとスパイクを強みとしているので、それを出すことができてよかったです」と笑顔でコメント。2024-25 大同生命SVリーグの日本人選手トップスコアラーのパフォーマンスを、日の丸のユニフォームをきて初めて日本のファンの前に披露した。
もっとも開催地の千葉は佐藤にとって出身地であり、会場の千葉ポートアリーナも「小さいときから使っていたので、いつもより燃えた」場所だった。会場には母校である敬愛学園高校の後輩たちも駆けつけていた。そこには敬愛学園高校時代の恩師・上原典人監督の姿もあり、試合後には「手を振りました」と佐藤。代表活動中にもメッセージでやりとりしたそうで、「自分らしく頑張れ」という言葉が佐藤にとってはカンフル剤に。フランス戦でも「途中から自分らしさを取り戻してプレーできた」と持ち味を発揮した。
敬愛学園高校を卒業後に進学した筑波大学時代にはシニアと併せてユニバーシティゲームズ日本代表にも選出。2023年のFISUワールドユニバーシティゲームズではエースとして銀メダル獲得に貢献した。その当時からコンビを組み、現在はNEC川崎そして日本代表でもチームメートであるセッターの中川つかさ(東海大学出身)は「相手の高さあるブロックを利用する能力が高い」と佐藤の強みを語る。
ネーションズリーグでは第3週の後半にかけてブラジルやポーランドといった高さのある相手が待ち構え、ファイナルラウンドとなれば第2週で煮湯を飲まされたイタリアや中国との再戦もありえる。そこで勝利し表彰台に立つためには、成長を続けるニューヒロイン・佐藤淑乃の活躍がやはり欠かせないだろう。
[文:坂口功将]
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