＜2025年全国高校野球選手権大会東東京大会：郁文館７－４東京実＞◇７日◇２回戦◇明治神宮野球場 初戦では屈指の好カード…
＜2025年全国高校野球選手権大会東東京大会：郁文館７－４東京実＞◇７日◇２回戦◇明治神宮野球場
初戦では屈指の好カード。元常総学院の監督である郁文館の佐々木 力監督は、齊藤 拓未投手、高野 竜輔捕手の2年生バッテリーのほかにも、1年生の長谷川 和摩外野手を5番に抜擢するなど、若手を積極的に起用した。
しかし夏の大会独特の緊張感のある中、1回裏東京実が6番・佐藤 信彦内野手（3年）の2点適時打に、7番・高橋 楓外野手（3年）の2点二塁打で、一挙に4点を先制する。「緊張もありましたけど、面食らいましたね。それでもよく4点でとどまりました」と、郁文館の佐々木監督は語る。こうなると、あわてずじっくり攻めて後半勝負をかけるのが名将の戦い方だ。そして最後は、経験豊富な主将で遊撃手である津本 一希（3年）をマウンドに送る戦いに持ち込みたいところだ。
試合の明暗を分けることになったのは、5回も攻防だ。5回表郁文館は、2番・益釉馳外野手（2年）の中前適時打などで2点を返した。
郁文館の先発・齊藤は、2回以降は立ち直ったが、5回表に代打を出した関係で2番手に濱田 悠斗（3年）が登板した。濱田は1安打2四球で無死満塁のピンチになったが、得点を許さなかった。ここで追加点を挙げられなかったことが、東京実としては響いた。
東京実の先発、背番号10の2年生・藤田 徠蓮（2年）は、丁寧な投球で7回まで好投したが、8回表の郁文館の攻撃で、無死一、二塁から4番・鹿内 翔央内野手（3年）が左前適時打を放ち、1点差となったところで降板した。2番手として登板した背番号1の五十嵐 悠登（3年）から、郁文館打線はさらに2点を追加し、逆転した。
その裏郁文館は遊撃手として出場していた津本が満を持してマウンドに上がる。佐々木監督は、「安定感がある」と津本を評価する。津本は、最速は134キロほどで、決して速いわけではない。8回裏いきなり四球を出したが、後続をしっかり抑える。「真っ直ぐのタイミングをずらすことを意識して投げました」を津本は言う。
津本の好投を受け、9回表に郁文館は2点を挙げて勝負を決定づける。そして9回裏は8球で三者凡退に抑え７－４で郁文館が強豪対決を制した。
郁文館は昨年佐々木監督に代わった。当然、戸惑いもあったが、佐々木監督自らがグラウンド整備をする姿などをみて、チームはまとまっていったと、津本は言う。そして佐々木監督の野球も徐々に浸透してきた。
3回戦は春季都大会優勝の東亜学園と対戦する。「守備から流れを作る、自分たちの野球をすれば勝てる」と津本主将。東亜学園としては、いきなり力をあるチームとの対戦になる。
