筒香は交流戦トップのOPS.992、同長打率.648、同2位の5本塁打をマーク DeNAの筒香嘉智外野手は、交流戦トップ…

筒香は交流戦トップのOPS.992、同長打率.648、同2位の5本塁打をマーク

 DeNAの筒香嘉智外野手は、交流戦トップのOPS.992、同長打率.648、同2位の5本塁打と、本来の姿に近づきつつパ・リーグ6球団との戦いを終えた。昨年途中に5年ぶりに日本球界に復帰した主砲にとっては、初対戦の投手も多かったが、「あの真っすぐは特殊だなと思った」と強烈な印象を残した相手がいた。

 それは日本ハムの伊藤大海投手だ。6月6日に横浜スタジアムで対戦。第1打席は外角の149キロに手が出ず見逃し三振、第2打席は外角直球を打ち上げ左飛、第3打席はスライダーに手を出し三飛、第4打席はワンバウンドするスライダーに空振り三振に倒れ、4度の対戦で快音は響かなかった。

「直球がすごくふけて、ふけながら浮いていく感じ。アングルが低いしね。映像で見ているのと打席でのギャップがすごくあった投手で、自分のそのイメージ幅を唯一超えていたのが伊藤大海選手の外の直球でしたね」

 WBCやプレミア12にも出場するなど侍ジャパンの常連にもなり、昨季は最多勝と最高勝率の2冠と日本を代表する投手へと階段を上がっている27歳右腕。2016年には本塁打王と打点王に輝いた筒香も「反対方向にいっても引っ張りにいっても、点でいってもラインでいっても、『当たらないなこれ』みたいな。何でかわからないけど。いい投手だと思いましたね」と感心するしかなかった。

 日本復帰2年目の今季は、不振のため5月1日から約1か月の2軍調整を経験するなどもがいてきた。今も打率は.189に沈むが、1軍復帰後は確実に状態が上向いている。22日のロッテ戦では2試合連発となる6号2ラン。球団が公開したホークアイのデータによれば、打球速度172キロ、打球角度32度、推定飛距離125メートルだった。

 高々と舞い上がる美しい放物線を描いたアーチに「よかった。やっといいなと思える感じでしたね」と確かな手応えも口にする。交流戦は7勝11敗と失速したが、まだセ・リーグでは2位につけている。“らしさ”を取り戻した背番号「25」が、27日からのリーグ戦再開後も打線を牽引していく。(町田利衣 / Rie Machida)