レッドブル昇格後に苦闘が続く角田。そのパフォーマンスをホーナー代表が評価した。(C)Getty Images F1界の常…

レッドブル昇格後に苦闘が続く角田。そのパフォーマンスをホーナー代表が評価した。(C)Getty Images
F1界の常勝軍団での生き残りを懸けた戦いは過酷を極めている。去る3月27日にレッドブルへの電撃昇格を果たした角田裕毅だ。
今季開幕を姉妹チームのレーシングブルズで迎えた角田は、開幕2戦終了直後に、成績不振に陥っていたリアム・ローソンに代わって、セカンドドライバーとして昇格。日本GPへの凱旋を前に大抜擢を受けた。
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しかし、簡単に成績が残せるほど事態は甘くはなかった。昇格から8戦に参戦して獲得ポイントはわずかに4。コンストラクターズランキングで1位のマクラーレンと212ポイント差の4位と低迷するレッドブルに貢献しきれずにいる。
一部で「何も機能していない」(ラルフ・シューマッハ氏談)と非難され、今季中の更迭論も囁かれる角田。しかし、レッドブルにとってシーズン2度目のセカンドドライバー交代は前代未聞。それだけに首脳陣は重い腰を据え、25歳の日本人を長い目で成長させる意向を明らかにしている。
「過去5年、自動車の開発を見てみると、常に『可能な限り最速の車を生み出すための情報』と向き合わなければならない状況が続いている」
そう業界の変遷を語るのは、レッドブルのクリスティアン・ホーナー代表だ。英衛星放送『Sky Sports』のインタビューにおいてF1マシンの高速化に伴って、自チームの『RB21』も改良を重ね、操作性が難しくなっていると言うジレンマを漏らした同氏は、「高速マシンの運転は難しいものだが、マックス(・フェルスタッペン)は、最大限の性能を引き出すための非常に鋭い能力を持っている」と強調。その上で、レッドブル内で安定化に苦心しているセカンドドライバーである角田の現況を分析している。
「ユウキはチームに加わってから順調に順応していたが、イモラでのクラッシュは彼の自信に影響を与えたと思う。ただ、データを見ると、彼はマックスに近づいている。時間と自信さえあれば、パフォーマンスは向上する」
ようやく操作性にも適応し始めたという角田。今後の見通しが再評価されるであろうサマーブレイクを前に、とにかく目に見える“結果”を残したいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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