ハム北山が9回1失点完投で4勝目防御率1.15でリーグトップ■日本ハム 4ー1 巨人(19日・東京ドーム) 日本ハムの北…

ハム北山が9回1失点完投で4勝目…防御率1.15でリーグトップ

■日本ハム 4ー1 巨人(19日・東京ドーム)

 日本ハムの北山亘基投手が19日、東京ドームで行われた巨人戦で9回1死までノーヒットノーランという快投を見せた。惜しくも快挙とはならなかったが、9回1安打1失点で今季4勝目。防御率1.15でトップに躍り出た。「一番はチームが勝てたので、先発の役目を果たせてよかった」と安堵しながら、「今日は眠れないかもしれないです」と本音も口にした。

 7回2死から泉口に四球を与えて完全試合の夢は潰えた。それでもノーヒットノーランを可能性を残して9回へ。1死から大城にフォークを捉えられ右翼席まで運ばれた。「“たられば”を言っても仕方ない。悔しさも持ちつつ、次につながる投球だと思うので」。試合後は清々しく振り返った。

 快挙が迫る球場の雰囲気を「すごい独特だった」と北山は話す。それはチームメートの反応も同じだったようだ。7回から奈良間が三塁に、8回からプロ17年目の中島が二塁、ドラフト5位新人の山縣が遊撃と内野陣が立て続けに交代した。

「代わって守る野手がみんな顔が引きつっていた。卓さん(中島)とかそういう経験があると思うんですけど緊張されていましたし、一番は山縣がもう笑顔になっていなくて、笑顔でいたらしいんですけど僕からしたら全く。みんなそういう気持ちをもって守ってくれたこともすごくうれしかったですし、いつか必ずリベンジしたいと思います」

 チームをあげて後押ししようとしてくれたことがうれしかった。応えられなかったことで、またひとつ、次なる目標ができた。ドラフト8位で入団し、新人でいきなり開幕投手に抜擢した新庄監督も「俺が見る目があったっていう」と笑いつつ、「成長するスピードがかなり速いですね」と舌を巻く。きっといつか――。そんな期待を抱かせてくれるような122球だった。(町田利衣 / Rie Machida)