角田の奮闘も実らず。ポイント獲得はならなかった(C)Getty Images F1第10戦カナダGP決勝が現地時間6月1…

角田の奮闘も実らず。ポイント獲得はならなかった(C)Getty Images

 F1第10戦カナダGP決勝が現地時間6月15日(日本時間16日)にジル・ビルヌーブサーキットで行われ、レッドブルの角田裕毅は12位に終わり、またもポイントに届かなかった。

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 FP3の赤旗中断時に他車を追い越したため、10グリッド降格のペナルティを受けるなど、角田は今回も想定外のトラブルに見舞われながら決勝を迎えた。2台のマシンがピットレーンスタートとなったことで、角田は18番グリッドからスタート。レースでは1ストップを選択し、オーバーテイクが困難とされるコースで序盤から順位を上げていったものの、12位でのフィニッシュ。チームメイトのマックス・フェルスタッペンは優勝したメルセデスのジョージ・ラッセルに次ぐ2位に入り、レッドブルは今回も両ドライバーで明暗が分かれた。

 角田はキャリア100戦目を迎えた今回、アップデートパーツも投入されたこともあり、期待とともに臨んだレースだった。しかしトップ10入りを果たせず、これでモナコGPから3戦連続ノーポイントという結果に。またレース終了後には、チーム内の立場が危ういものとなっている日本人ドライバーに対し、欧州メディアによるシビアな反響が伝えられている。

 ルーマニアのモータースポーツサイト『Autoevolution』がカナダGPの結果を振り返り、各ドライバーを「WINNER」と「LOSER」に分け評価するトピックを配信。その中で3日間を通じて目立ったパフォーマンスを残せなかった角田を「LOSER」として位置付けており、「ツノダは100レース目という節目だったが、その週末は祝福どころではなかった」と評している。

 さらに、「彼のレースは、不必要な10グリッド降格ペナルティのせいで苦戦を強いられた」と振り返りながら、決勝のレース内容にも、厳しい指摘が並ぶ。同メディアは、「ツノダはレースでいくらかポジションを上げたものの、最終的なフィニッシュは12位。特に評価につながるような結果ではなく、レッドブル首脳陣に対するアピールとしては不十分だった」などと論じている。

 レッドブル加入後、浮上の兆しがみえないままの角田。2週間後、チームの地元で行われるオーストリアGPこそ、巻き返しへの転機となることを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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