最後尾スタートの角田はポイント圏内に浮上することができるだろうか(C)Getty Images レッドブルの角田裕毅はカ…

最後尾スタートの角田はポイント圏内に浮上することができるだろうか(C)Getty Images

 レッドブルの角田裕毅はカナダGP予選も厳しい結果となった。11番手のタイムを記録したものの、FP3で赤旗中断中に他車を追い抜いたとして、10グリッド降格ペナルティが課せられ、決勝では最後尾からのスタートとなる。

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 FP3でマクラーレンのオスカー・ピアストリが最終コーナーのウォールに激突し、マシンが大きなダメージを受けたためFPは赤旗中断。この後、右リヤなどを損傷させたピアストリを、後方から接近してきた角田が追い越したため、ペナルティの対象となってしまった。

 当時の状況における角田の追い越しは、さらなるアクシデントを避けるための対応であり、予選終了後、裁定に対し不満を露わにしたことも報じられている。しかし、結果的に20番グリッドスタートとなった事実は揺るがず、決勝はまたも後方から追い上げる展開となる。また予選タイムをみても、Q2敗退となっており、上位陣に迫る走りは見られなかった。

 FP3でもブレーキトラブルの影響などからタイムを伸ばせず20番手に沈むなど、カナダでもさまざまなトラブルが降りかかっている状況だ。苦境が続く日本人ドライバーには、今回のグランプリでもシビアな声が飛んでいる。スペインメディア『MARCA』は予選終了後、「ツノダ、打つ手なし:Q3進出ならず ペナルティで最後尾スタートへ」と銘打った記事を配信している。

 同メディアは、角田がレッドブル加入以降での低迷を振り返りながら、「カナダでも状況は変わらなかった。土曜日の彼は問題続きだった」として、予選内容やペナルティに言及。「この結果は最悪」とも評している。また、シーズン序盤でリアム・ローソンと交代した角田も、好結果を残せていないとして、「改めてレッドブルのセカンドドライバー問題が浮き彫りとなった」などとも綴っている。

 続けて、「ツノダの成績を見れば明らかだ。レッドブル昇格後、バーレーンで9位、マイアミで10位、イモラで10位と、3レースでポイントを獲得しているものの、ローソンに代えて起用された際にチームが期待していたパフォーマンスには遠く及ばない」として、現在までのパフォーマンスに苦言を呈した。

 予想外のトラブルなどから、カナダも決勝で苦しいレースが予想される。2戦連続での最後尾スタートという逆境の中、角田は意地をみせられるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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