井上は好投で今季初勝利を飾った(C)産経新聞社 巨人は15日のDeNA戦(東京ドーム)に1-0の完封勝利。連敗を3で止めた。投打に離脱者が続々と出る中で、先発した井上温大の快投が光った。 今季3度目の先発となった井上は強打のDeNA打線に強…

 

井上は好投で今季初勝利を飾った(C)産経新聞社

 巨人は15日のDeNA戦(東京ドーム)に1-0の完封勝利。連敗を3で止めた。投打に離脱者が続々と出る中で、先発した井上温大の快投が光った。

 今季3度目の先発となった井上は強打のDeNA打線に強い気持ちで向かっていった。

【動画】絶対に点を与えない!井上が強打の捕手、山本を打ち取った場面

 初回は先頭の梶原昂希に二塁打を浴び、いきなり無死二塁のピンチを迎える。しかし続く強打者、牧秀悟を148キロの直球で右飛に打ち取る。佐野恵太を四球で歩かせるも、宮崎敏郎を速球で右飛、度会隆輝を遊ゴロに抑える。

 2回以降は140キロ後半の直球、落差のあるフォーク、スライダー、ツーシームと多彩な変化球も冴え、DeNA打線を封じ込める。

 打線は3回に打撃好調な甲斐拓也が一死一、三塁の好機に右前へ運び、先制の適時打をマーク。1ー0と緊迫の投手戦となる中で、23歳左腕もさらにギアをあげていく。

 1点をリードした6回二死一、二塁のピンチで迎えた山本祐大には内角に147キロ直球で投飛に抑えた。7回も二死二塁のピンチを迎えるも梶原にフォークで遊飛に打ち取るなど要所を締めた。7回89球を投げ、6安打7奪三振無失点で今季初勝利、節目のプロ通算10勝目をマークした。

 試合前には今季ここまで打率・129と落ち込んでいたベテランの坂本勇人、また先の広島戦で負傷したトレイ・キャベッジの登録抹消が決まった。

 投手陣の柱、戸郷翔征も広島戦で打ち込まれたことで登録抹消と昨年までチームを支えてきた攻守の柱が離脱と開幕早々、スクランブル態勢となっている。

 そんな中で気持ちのこもった投球を見せた背番号97。お立ち台に立った若き左腕は「何とか連敗を止めたいと精一杯投げました」「まだまだシーズン、いいときも悪いときもあると思いますが、応援宜しくお願いします!」と声を張り上げた。

 この快投にはファンの間からも「ナイスピッチング!」「確実に成長している」「正に求めていたピース」とネット上でも称賛の声が多く集まった。

 井上はこれが今季初勝利となったが、開幕から3試合はいずれもクォリティスタート(6回以上、自責点3以下)を保っており、安定感は際立っている。

 1-0の勝利は投手陣の強みがあってこそ。右の山崎伊織、左の井上、若き投手陣が奮闘した姿を見せることでチームにも相乗効果が期待できる。今後の躍動した姿も楽しみにしたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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