◇メジャー初戦◇マスターズ 最終日(13日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)松山英樹が33歳で迎えた「マスターズ」を21位で終えた。出場は2011年以来12年連続14度目で、日本勢でただ一人の出場は5度…

日本勢で一人だけの5度目の「マスターズ」が終わった

◇メジャー初戦◇マスターズ 最終日(13日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)

松山英樹が33歳で迎えた「マスターズ」を21位で終えた。出場は2011年以来12年連続14度目で、日本勢でただ一人の出場は5度目だった。最初の14年こそ予選落ちに終わったが、15年は5位、16年は7位、そして前回の21年は日本男子初のメジャー制覇となる優勝を飾った。自身の大会トップ10フィニッシュ全部が“単独”の時というめぐり合わせもあって、日本の期待を一身に背負う事実が浮き彫りになっている。

今季は1月2日からの開幕戦「ザ・セントリー」で優勝。いきなり通算35アンダーのツアー新記録を樹立した。驚くのは、その優勝翌日の月曜日に次戦「ソニーオープン」会場のドライビングレンジで黙々と球を打っていたこと。同じハワイ州とはいえマウイ島からオアフ島に移動し、納得いく状態を求めて調整する。

「ソニーオープン」2週後の「ファーマーズインシュランスオープン」でも“練習の鬼”はいた。2日目の日没順延の関係で第3ラウンドのホールアウトは日暮れ前。取材対応を済ませるとすぐさま練習場に向かい、3時間ほど居残り調整を続けた。前日のうちに予選落ちが決まっていた久常涼が練習に現れて「まだ打っているんですか?」と目を丸くした。

33歳になっても衰え知らず

今季PGAツアー16試合で優勝者の平均年齢は32歳。最年長は「バレロテキサスオープン」のブライアン・ハーマンの38歳。「マスターズ」でグランドスラムを達成したロリー・マキロイ(北アイルランド)は35歳。マキロイにプレーオフで敗れたジャスティン・ローズ(イングランド)は44歳だ。

松山は昨年のパリ五輪時に28年「ロサンゼルス五輪」を目指す意向を示して「オリンピックは4年後で引退だと思っている」と語った。その時は36歳で迎えるが、パフォーマンスを落とさずにいられる可能性は、先人たちが証明している。

まだ手にしていないメジャータイトルは3つある。モチベーションも技術も体力も、松山にはまだまだ問題なさそうだ。 (ジョージア州オーガスタ/石井操)