◆第69回大阪杯・G1(4月6日、阪神・芝2000メートル) 第69回大阪杯・G1の出走馬15頭が3日、確定した。「考察」キーポイント編は展開に注目。前走が後方からの競馬で不完全燃焼に終わったステレンボッシュを取り上げた。枠順は4日に決まる…

◆第69回大阪杯・G1(4月6日、阪神・芝2000メートル)

 第69回大阪杯・G1の出走馬15頭が3日、確定した。「考察」キーポイント編は展開に注目。前走が後方からの競馬で不完全燃焼に終わったステレンボッシュを取り上げた。枠順は4日に決まる。

 今回は先行馬が多く、展開面が大きなカギを握るとみている。前走はかかり気味の大逃げとなったデシエルト、それを2番手から追いかけたホウオウビスケッツ、ベラジオオペラにエコロヴァルツ。前で運びそうな馬の名前は次々に浮かんでくる。さらに何頭かが絡んでいけば、序盤のペースは自然と速くなり、差し馬の台頭もありそうだ。

 タイトな流れを味方にできそうなのは? 末脚鋭いステレンボッシュが真っ先に浮かんだ。前走の香港ヴァーズ(3着)は大外枠から内に潜り込めず、4角で早めに外をまくる厳しい戦いを強いられた。まさに不完全燃焼。現地でレース後に聞いた国枝調教師の「いい位置に行く予定だったんだけど…」という言葉から無念さが伝わってきた。

 それだけに、ここに懸ける思いは強い。トレーナーは今週「桜花賞のような競馬が理想」と序盤は中団でじっと脚をため、直線で大外から末脚を解き放つ形を思い描いた。手綱を執るのは桜花賞馬へと導いたモレイラ。継続騎乗は心強い。

 鞍上は「中団あたりになると考えると、ペースが流れればいい競馬になる」とイメージ。前回と同じ轍(てつ)は踏まないはず。先週の高松宮記念をさすがのポジショニングで制した“マジックマン”のさばきが気になっている。(石行 佑介)