自動車F1シリーズのレッドブルに緊急昇格した角田裕毅(24)が30日、東京・Hondaウエルカムプラザ青山で行われたトークショーに出席した。ホンダ本社ビルの建て替えに伴う「グランドフィナーレ」イベントで、会場名を冠す1階ショールームに登場。…

自動車F1シリーズのレッドブルに緊急昇格した角田裕毅(24)が30日、東京・Hondaウエルカムプラザ青山で行われたトークショーに出席した。ホンダ本社ビルの建て替えに伴う「グランドフィナーレ」イベントで、会場名を冠す1階ショールームに登場。電撃移籍後、初めての公の場で約400人のファンに迎えられ、第3戦の日本グランプリ(GP=決勝4月6日、三重・鈴鹿サーキット)から始まる挑戦について直接報告した。

これまで自身のX(旧ツイッター)に「挑戦への覚悟はできている」と投稿していただけだったが、中国・上海から帰国し、ついに第一声。会場だけでなく「本田技研工業」の公式YouTubeチャンネルでも生配信された中、晴れやかな表情でマイクを握った。

「僕としても、まさか日本GPでいきなりレッドブルレーシングで走れるとは思っていなかったですし、タイミングが(レッドブルとの契約が)ホンダ最終年というものもあって、全てがかみ合って、今いい状態でここに立てていると思うので、それは皆さんの応援のおかげでもありますし、今までたくさんサポートしてくれた方々のおかげ。もう本当に、今回は一緒に鈴鹿で楽しめていけたらなと思います」

レーシングスーツをまとった写真をバックに、デニムのジャケット姿で登壇。昇格が決まった瞬間の気持ちを問われると「いや本当に、正直に言うと…特に何も思わなかったですね」と笑わせながら「いや本当に全然、違うチームに変わるな、あ、もちろんうれしい気持ちはありましたけど、よくよく考えると、日本GPでいきなり走るシチュエーションって現実味がなくて、最初に聞いた時は『これは面白くなるな』と。一番楽しみなのは、これ以上ないプレッシャーと、チャレンジングなシチュエーション。たぶん人生でないと思いますし、さらにデビュー戦というシチュエーションが重なったことで、とてつもないエキサイティングなレースになるんじゃないかな」と胸を高鳴らせた。

最後に「あまり期待値を上げたくないんですけど、今回、鈴鹿GPでレッドブルとして表彰台に乗りたいと思います」と宣言し、熱気あふれる場内から拍手を浴びていた。

下部のレーシングブルズだった角田は27日、開幕から不振を極めたリアム・ローソン(23=ニュージーランド)との入れ替わりでレッドブルに起用されることが決定。ドライバー部門で総合4連覇中のマックス・フェルスタッペン(27=オランダ)とチームメートになり、鈴鹿に凱旋(がいせん)する。