3連覇目指した挑戦の日々　”笑顔の常勝軍団”神奈川VANGUARDSを支えた前田柊 |

2025年1月31日から2月2日にかけて行われた、天皇杯第50回記念日本車いすバスケットボール選手権大会。神奈川VANGUARDSが圧倒的な強さを見せつけ、3連覇を達成した。大会終了後パラスポデザインカレッジは、神奈川VANGUARDS主将…

2025年1月31日から2月2日にかけて行われた、天皇杯第50回記念日本車いすバスケットボール選手権大会。神奈川VANGUARDSが圧倒的な強さを見せつけ、3連覇を達成した。大会終了後パラスポデザインカレッジは、神奈川VANGUARDS主将・前田柊選手にお話を伺った。

―今回3連覇ということですが、優勝した今の気持ちを教えてください

率直に嬉しいなと思っています。特に今シーズンはチームとして色々新しいことにも取り組んできた年だったので、最後に「天皇杯優勝」という形で結果を残せて本当に嬉しい限りです。

―今の気持ちを伝えたい方はいますか

まずは日頃応援してくれている家族だったりとかファンの方、言ったら皆になっちゃうんですけど、本当に応援してくれる皆と喜び合いたいなと思います。

―ご家族にはどんなことを伝えたいですか

3連覇にはなるんですけど、個人的には今シーズンからキャプテンを務めて初めての優勝になるので、「俺頑張ったよ」って言いたいです。

―強みであるスピードが活かせたと思う場面や自分の中でベストプレーだと思うシーンはありましたか

あまりスタッツに残るようなプレーではないですけど、スピードを活かしてクロスに行ったり、アウトナンバーを作り出してハイポインターのイージーショットに繋げたりというところはかなり貢献できたかなと思います。ベストプレーは、スピードを活かしたと言う部分で言うと、準決勝でボールをライン際まで追いかけて残して、それが得点に繋がった場面です。

―第50回大会に向けてチームとして準備してきたことはありますか

今シーズンは今までと違って、かなり戦術的に新たな取り組みをしてきました。特に「3ポイントとインサイド」をチームのテーマにして取り組んできて、今までとはオフェンスのスタイルが全然違うということを、個人個人が悩みながら取り組んできた1年間だったなと思います。それが本当に結果に繋がったのが率直に嬉しいです。

―今後車いすバスケが若い世代にとってどのような競技になっていってほしいですか

僕自身も大学通っていたので、大学の時間ってすごく忙しいながらも好きなことにも使える時間が多いなと思いますし、そんな中で車いすバスケットボールをたくさん広めていただけたら嬉しいなと思います。同時にこの競技は障がいのあるなしに関わらず、誰でも本当に楽しめるスポーツなので、ぜひ一人でも多くの人が車いすに乗って、「楽しいな」「もっとやりたいな」「誰かに伝えたいな」という思いを持ってくれたらすごく嬉しいです。

―ファンの皆様にメッセージをお願いします

いつも応援していただいて本当にありがとうございます。ファンの皆さんを始め、スポンサーの方だったりとか多くの方々の協力があってこその活動および優勝という結果だと思います。チーム全員一人一人が感謝の気持ちを常に忘れず、また今後も良い結果で恩返しができるように、チーム一丸となって来シーズンに向かっていきたいなと思いますので、今後ともぜひ応援よろしくお願いします。

今シーズンから神奈川VANGUARDSのキャプテンに就任した前田選手。3連覇に挑んだ今シーズン、チームは「3ポイントとインサイド」をテーマに掲げ、新たなことに取り組んできた。前田選手の「俺頑張ったよ」という言葉から挑戦の日々であったことが伺える。また、大会を通して神奈川VANGUARDSからはチームの雰囲気の良さが伝わってきた。選手同士で頻繁にコミュニケーションを取り、試合中でも笑顔が多く見られた。"笑顔の常勝軍団"を支えるキャプテンの今後の活躍にも期待が高まる。