日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議と臨時理事会を行い、大関豊昇龍(25=立浪)の横綱昇進を全会一致で承認した。「第74代横綱豊昇龍」が、正式に誕生した。この後、協会から…

日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議と臨時理事会を行い、大関豊昇龍(25=立浪)の横綱昇進を全会一致で承認した。「第74代横綱豊昇龍」が、正式に誕生した。この後、協会から送られた使者が東京・台東区の立浪部屋を訪れ、豊昇龍は昇進伝達式に臨む。

豊昇龍は昨年11月の九州場所で、大関琴桜との千秋楽相星決戦に敗れ、13勝2敗の優勝次点だった。今月の初場所では12勝3敗で2度目の優勝。千秋楽の26日に日本相撲協会の高田川審判部長(元関脇安芸乃島)が、横綱昇進をはかる臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承されていた。さらに27日には横綱審議委員会(横審)が全会一致で、豊昇龍を横綱に推薦することが決まっていた。

初場所中に照ノ富士が引退し、横綱が不在。春場所は93年初場所以来、32年ぶりに横綱が空位となる危機を救う格好となった。

◆豊昇龍智勝(ほうしょうりゅう・ともかつ) 本名スガラグチャー・ビヤンバスレン。1999年5月22日、モンゴル・ウランバートル出身。11歳からレスリングを始め、日体大柏高へ留学。おじの元横綱朝青龍の誘いもあり、相撲に転向。高校卒業後、立浪部屋に入門した。18年初場所初土俵。19年九州場所新十両、20年秋場所新入幕。昨年名古屋場所で初優勝を飾り、大関昇進を決めた。188センチ、148キロ。得意は右四つ、寄り、投げ。