今季から牛骨などによるバットの「表面加工」が解禁される。日本野球機構(NPB)が今季から公認バットに関する規則の一部を見直し「プロ野球公認バットに関する規則」の第5条(品質基準)に禁止事項として明記されていた「圧縮加工(牛骨など硬質でのし…
今季から牛骨などによるバットの「表面加工」が解禁される。日本野球機構(NPB)が今季から公認バットに関する規則の一部を見直し「プロ野球公認バットに関する規則」の第5条(品質基準)に禁止事項として明記されていた「圧縮加工(牛骨など硬質でのしごきを含む)」から、「(牛骨など硬質でのしごきを含む)」の記述が除外された。デイリースポーツ評論家の藤田平氏が阪神での現役時代を回想する。
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今季からバットを牛骨でしごく表面加工が認められることとなった。われわれの時代は、牛骨がロッカールームに置いてありバットを磨いていたものだ。
ただ、あくまで目的は道具を大切に長く使いたいという考えから。今のようにメーカーから多くの野球用具を提供してくれる時代ではない。牛骨でバットの木目の開きを埋めることで耐久性が良くなる。一生懸命バットの芯の部分を磨いて牛骨の脂を染みこませていた。
打感は人それぞれだと思う。硬くてはじきが良くなりそうといった意見もあるようだが、気持ちや感覚の問題があるのではないか。私は、打球の飛距離が伸びるなどの感覚はなかった。
また、『バットオイル』というものもある。バットに、たっぷりと染みこませて乾燥のために1年ほど置くという手入れ方法だ。始まりは昔のメジャーの選手が、たまたまこぼしてしまった油がバットに染みこみ効果を発見したことからだという。選手にとって道具を大切にすることは、とても大事なことといえる。