ケニアの首都ナイロビにあるアフリカ最大規模のスラム街「キベラスラム(キベラ)」で、子どもたちのためのサッカーリーグが開…

 ケニアの首都ナイロビにあるアフリカ最大規模のスラム街「キベラスラム(キベラ)」で、子どもたちのためのサッカーリーグが開催されている。アフリカ支援に携わる日本の団体が、現地のサッカー関係者とともに運営し、競技だけでなく、多くの子どもたちの生活も支える活動に発展している。

 リーグを運営するのは、一般社団法人「A―GOAL」。代表の岸卓巨(たくみ)さん(39)は2011年から2年間、青年海外協力隊としてケニアに滞在した。2020年、新型コロナで苦しむケニアの知人からの支援要請を受け、緊急プロジェクトを立ち上げた。

 岸さんは支援を行き届かせるために、スポーツクラブが持つコミュニティーへの影響力を活用。スラムを拠点とするクラブと協力し、食料や支援金を贈った。翌年、末永い支援を見据え、同団体を設立した。

 一方、ケニアでは、元プロサッカー選手のケネス・アモロさん(36)や、アモロさんとともにキベラで無料の学校を開いているコリンズ・ワソンガさん(37)らが、子どもたちのためのサッカーリーグの立ち上げを模索していた。費用や運営のノウハウが課題だったが、アフリカ在住の「A―GOAL」メンバーと知り合い、クラウドファンディングを立ち上げると、180万円が集まった。複数のスポンサー企業の支援も受け、2023年3月、「キベラA―GOALリーグ」が本格的にスタートした。

 昨年12月に閉幕した2024年の後期リーグでは、9歳以下(U9)から15歳以下(U15)まで五つのカテゴリーに分かれ、112チーム1629人の子どもたちが参加した。子どもたちは赤土のグラウンドでボールを追い、得点を決める喜びや、試合に敗れる悔しさを仲間たちとともに分かち合った。

 キベラのサッカー関係者は「A―GOALリーグは、ただのサッカー大会ではない。レベルも高く、競争も激しい」と胸を張る。参加する子どもたちの多くは、プロのサッカー選手になる夢を持ち、貧しい境遇から抜け出そうと努力している。