1年目を怪我で棒に振ったイ・ジョンフ。(C)Getty Images 厳しい評価を下されたルーキーイヤーの“汚名”を返上する活躍が期待されている。ジャイアンツのイ・ジョンフだ。 鳴り物入りで名門に加わった1年目は怪我…

 

1年目を怪我で棒に振ったイ・ジョンフ。(C)Getty Images

 

 厳しい評価を下されたルーキーイヤーの“汚名”を返上する活躍が期待されている。ジャイアンツのイ・ジョンフだ。

 鳴り物入りで名門に加わった1年目は怪我に泣いた。昨年12月にポスティングシステムを行使したイ・ジョンフは、6年1億1300万ドル(約169億5000万円)というアジア人野手最高額でジャイアンツに移籍。2022年にKBO(韓国プロ野球)リーグで、打率.349、113打点、OPS.996をマークして首位打者、打点王、MVPを獲得した才能の発揮に期待がかかった。

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 しかし、5月13日のレッズ戦で外野フェンスに激突して左肩を脱臼。直後に左肩関節唇損傷の修復手術を受け、シーズン絶望となる故障離脱を余儀なくされた。

 不可抗力のプレーによる怪我による離脱で「韓国のイチロー」と評されるセンスの発揮とはいかなかった。ゆえに評価は厳しいところではある。しかし、群雄割拠の米球界で移籍金に見合わない活躍に終始したイ・ジョンフへの逆風は凄まじく、一部メディアでは「最大の失敗」(米老舗誌『Sports Illustrated』)と断じられた。

 韓国球界の至宝は、メジャー1年目で味わった挫折からいかに立ち直るか。MLB公式サイトでも「実力を証明しなければならない10人」のうちの一人に選出されたイ・ジョンフには母国内でも捲土重来への期待は高まっている。

 韓国メディア『OSEN』は「彼はジャイアンツの運命を担う人物になった。イ・ジョンフの2年目のシーズンはふたたび実力と価値の証明を求められる試練となる」と米球界内でのシビアな空気を強調。「巨額契約での挑戦だっただけに期待も大きかったが、実力を見せる前に不意の怪我で早々にシーズンを終えた」と1年目を総括して、次のように記している。

「現地でも『健康であれば』トップクラスの成績を記録するという期待が寄せられている。イ・ジョンフは周囲の期待に応え、サンフランシスコの2025年の運命を変えられるか」

 なお、米野球データサイト『Fan Graphs』でのイ・ジョンフの成績予測では、出場143試合で、打率.294、14本塁打、63打点、OPS.789、13盗塁とまずまずの数字となっている。これでは1億1300万ドルの価値を示したとは言い難いだけに、予想を上回る活躍が求められる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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