「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(11日、東京体育館)1面の特設コートで5セットマッチによる準決勝が行われ、男子は駿台学園(東京)がセッター三宅綜大(3年)の多彩なトスワークで市尼崎(兵庫…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第4日(11日、東京体育館)1面の特設コートで5セットマッチによる準決勝が行われ、男子は駿台学園(東京)がセッター三宅綜大(3年)の多彩なトスワークで市尼崎(兵庫)に完勝。大会3連覇と〝三冠〟がかかる決勝は、高校総体と同じ東福岡との顔合わせとなった。
3連覇と〝高校三冠〟にあと1勝だ。駿台学園が、ノーシードで勝ち上がってきた市尼崎をストレートで撃破。センターコートで王者の貫禄を見せつけた。
「きょうはクイックを絡めながらうまくやれた。ボールがコート内にあったので、攻撃の幅を広げることができた」
多彩なトスワークで勝利に導いたセッター、三宅綜大(3年)が白い歯をこぼした。
エースの川野琢磨(3年)やパワーが持ち味の桜井信人(3年)はもちろん、第2セットでは速攻を得意とする植草光稀(3年)にボールを集め、相手に的を絞らせなかった。
この日はブロックの脇にディフェンスがきっちりと付き、市尼崎がブロックの間を抜いてきたボールも落とさず、攻撃につなげた。守備力も光る完勝だった。
昨年末、今大会3回戦敗退の清風(大阪)との合同合宿で、2セットを落とす屈辱を味わった。「そこから、もう一度と気持ちが切り替わった」と三宅。7日の準々決勝から中3日は授業がなく、市尼崎の映像を何度も見て守備の確認に時間を割いた。各学年に一人ずつ、計3人のアナリストが分析したデータを基に、動きをたたき込む。データを活用した頭脳プレーで決勝までたどり着いた。
2連覇を果たした昨年大会は三宅の兄、雄大(明大)の活躍が光った。「兄からは今朝、『きょう(準決勝)は(応援に)行けない。あしたは行けるから、負けるなよ』といわれた。去年は3年生に(決勝に)連れ来てもらった。今年は下級生のためにも試合ができたらいい」。絶対王者に死角は見当たらない。決勝でもその強さを見せつける。(角かずみ)
■三宅 綜大(みやけ・そうだい) 2007(平成19)年1月28日生まれ、17歳。千葉・印西市出身。駿台学園高(東京)3年。セッター。姉の影響で小1から競技を始め、木下小5年時に全国大会に初出場。駿台学園中を経て駿台学園高に進学。174センチ、最高到達点314センチ。