「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第2日(6日、東京体育館)男女の2回戦が行われ、男子で2年連続40度目の出場の東亜学園(東京)が、3年ぶり2度目の出場の鎮西学院(長崎)に2-1で逆転勝ちした。7…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第2日(6日、東京体育館)男女の2回戦が行われ、男子で2年連続40度目の出場の東亜学園(東京)が、3年ぶり2度目の出場の鎮西学院(長崎)に2-1で逆転勝ちした。7日の3回戦では開智(和歌山)と対戦する。

東亜学園は今大会初戦で会場の雰囲気にのまれ、第1セットは16-25と圧倒された。しかし、「勝てると思っていた」というセッターの和田太一(3年)の自信は揺るがず、第2セットは修正して持ち前のコンビバレーを発揮。27-25で取り返した。最終第3セットは自主的に参加した約400人の大応援団の後押しもあり、競り合いから最後に抜け出し、選手たちの笑顔は弾けた。

苦心のトスワークでさまざまなアタッカーの得点を引き出した和田は「今まで練習してきたコンビ(ネーション)を使えてよかったと思います」と胸を張った。主将の菊池怜太(りょうた、3年)は「最初は(鎮西学院の)高さに圧倒されてしまった」と振り返ったが、第2セット以降はブロックを修正したことがポイントにつながったと分析した。

7日は3回戦で開智と対戦し、勝ち上がると準々決勝のダブルヘッダー。和田は「センターコートにいきたいと思っています」と4強入りを誓った。菊池は開智について「セッターが結構うまいイメージがあるので、しっかり自分たちのブロックとレシーブで攻撃をしのいでやっていきたいと思います」と想像をふくらませた。

1983年大会でノーマークから強豪を次々と撃破して初優勝し、「ミラクル東亜」の異名がついた同校OBの佐藤俊博監督(44)は「勝負がかかったときに、やってきたことがまったくできないとか、緊張で自分のパフォーマンスが出せないのはもったいない。それではこのユニホームを着る資格もない。ミラクル東亜を引き継ぐ身としては最低限準備した力を出し切って、それで駄目だったら仕方がない」と伝統校の勝負強さにつながる心の持ち様を語った。(尾﨑陽介)