「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)慶応(神奈川)は高知商にセットカウント2-1で逆転勝利。途中出場した191センチの大型セッター、松田悠冬主将(3年)が東京体育館の雰囲気…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)慶応(神奈川)は高知商にセットカウント2-1で逆転勝利。途中出場した191センチの大型セッター、松田悠冬主将(3年)が東京体育館の雰囲気を激変させた。
1-1で迎えた第3セット、18-19と劣勢の場面で渡辺大地監督に「決めてこい」と背中を押された。多彩なトスワークでチームはここから5連続ポイントを奪い、勝利を手繰り寄せた。
「初戦が山だと思っていた。勝ち切れたのはチームが成長した証しだと感じた」
将来の日本代表入りを狙う有望株は、昨年12月上旬の練習中に左足首を負傷。医師からは捻挫と中足骨の骨折で全治3カ月と診断を受けた。直後は「終わったと思った」というが、「復帰したときに、プレー時間が少ない中でも貢献できる準備をしていた」。懸命な治療とリハビリを続け、元日にランニングを再開。3日にようやくコンビネーション練習に入り、〝突貫工事〟で大会開幕に間に合わせた。
スタンドには大応援団が集結。勝利後、伝統の応援歌「若き血」がこだました。初戦突破の立役者は「応援がなかったらここまでいっていない。本当に感謝している」と目を輝かせた。