「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)男女各52校が参加して開幕。1回戦を行い、男子は世代ナンバーワンアタッカーの呼び声高い中上烈(3年)擁する洛南(京都)が習志野(千葉)に…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)男女各52校が参加して開幕。1回戦を行い、男子は世代ナンバーワンアタッカーの呼び声高い中上烈(3年)擁する洛南(京都)が習志野(千葉)に25-20、25-22でストレート勝ち。女子は習志野が兵庫大須磨ノ浦(兵庫)にストレート勝ちし、2回戦進出を決めた。女子で初出場の日本航空石川は津商(三重)にフルセットの末、惜敗した。
火を吹くようなスパイクを次々と打ち込んだ。最高到達点は345センチを誇る洛南のエース・中上が高い打点から次々と得点。1回戦屈指の好カードとなった一戦で大暴れした。
「世代ナンバーワンエースと期待してもらっているプレッシャーや初戦の重荷が少しあった」
そう振り返った中上だが、序盤から強烈なバックアタックを何本も決め、3枚ブロックの上から打ち下ろすアタックなど超高校級の攻撃で違いを見せた。第2セットは何度かブロックにつかまる場面もあり、「打点やジャンプの感覚がいつもと違っていたので自分の調整不足だった」と反省も忘れなかった。
世界との戦いがアタッカーとしての引き出しを増やした。昨年8月、全国高校選抜の一員として国際大会に臨んだ。日本の高校生より高い海外勢のブロックに、「上から打ち込めることはほとんどなかった」。レベルアップには何が必要か。自ら考え、答えを出した。
「(自分は)周りの選手よりもパワーがある」と中上。上から打ち下ろすスパイクの他に、ブロックの手に当てて得点を奪うなど、技術を自在に操れるよう鍛錬を積み、大きく進化した。
今大会のスペシャルサポーターを務めるパリ五輪日本代表の高橋藍(サントリー)から、今大会の最注目選手として名前を挙げられた。中上は「注目してもらえてすごくうれしい。恥じないプレーをしっかりしたい」と視線を鋭くした。
2回戦は弘前工(青森)とぶつかる。1回戦と同様に厳しいマークが予想されるが「自分が引っ張るのが理想。そのようなゲーム展開にできたらいい」と強く意気込んだ。(児嶋基)
■中上 烈(なかがみ・れつ) 2006(平成18)年6月5日生まれ、18歳。滋賀・長浜市出身。アウトサイドヒッター。小学3年時に姉川ウイングスでバレーを始め、長浜北中から京都・洛南高に進学。昨年8月、全国高校選抜に選出。好きな食べ物はイチゴ。憧れの選手は洛南高OBで、2024年パリ五輪日本代表の大塚達宣(ミラノ)。190センチ。最高到達点は345センチ。