「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施する第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。京都府代表で男子の洛南は習志野(千葉)に快勝し、2回戦へ進…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施する第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。京都府代表で男子の洛南は習志野(千葉)に快勝し、2回戦へ進出。一方、女子の京都橘はフルセットの末、誠英(山口)に敗れた。6日の2回戦は男子・洛南が弘前工(青森)と対戦する。

「美爆音」で知られる相手の応援をシャットアウトし、2―0のストレート勝利をおさめた。

ただ、得点を積み重ねた主将でエースの中上烈(3年)は、思うようなバレーができなかったと振り返る。「エースが初戦で負けるわけにはいかない」とのプレッシャーに襲われた。

試合では、吉田海斗(3年)やサウスポーの大西風弥(3年)も活躍。吉田は「少しでも自分が打って烈に負担をかけないようにしたい」との思いで同級生の不調をカバー。全員バレーが展開できるチーム力を見せつけた。

セッターの樋口卓朗(3年)は、ケガ明けで迎えた府大会決勝で負傷するなど不完全な状態だったが、この日はテンポの良い攻撃を展開。「バレーが楽しかった」と表情は明るい。

優勝した第71回大会以来、6大会ぶりの日本一を狙う。

洛南・細田哲也監督「緊張からバレーが硬かった。その中でも頑張ってくれた。しっかりと足をすくわれないように反省して、2回戦に臨みたい」

4年連続27度目出場の京都橘は、35年連続45度目出場の強豪、誠英(山口)と大接戦を演じた。両者譲らず第3セットまで試合がもつれ込んだが、あと一歩及ばなかった。

京都橘は第1セットでエース、平野佐奈(さな)(3年)の力強いバックアタックや、大塚美花(みは)奈(な)(2年)の鋭いスパイク、主将の川岸夕紗(ゆうさ)(3年)の揺れるサービスエースなど多彩な攻撃で序盤から流れをつかみ、終始ペースを譲らず25-22で先取した。

第2セットは途中投入されたミドルブロッカーの足立めい(1年)がスパイクで得点を重ねる活躍でリズムをつくり、一時は逆転。しかし、相手エースの鋭いスパイクが決まりだし再逆転されると押し切られ、20-25で落とした。

第3セットに入っても流れは戻らず、平野や大塚のスパイクで一矢報いたものの18-25で涙をのんだ。

京都橘・三輪欣之監督「1セット目は良かったが、2セット目以降『負けられない』という気持ちからか、少し受け身になってしまった」