「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施する第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。奈良県代表で女子の奈良文化は盛岡誠桜(岩手)に競り勝ち、初…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施する第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。奈良県代表で女子の奈良文化は盛岡誠桜(岩手)に競り勝ち、初戦を突破。男子の天理は札幌大谷(北海道)に敗れ、涙をのんだ。6日の2回戦は女子・奈良文化が鹿児島実(鹿児島)と対戦する。

2年ぶり11度目の出場の天理は、持ち味である拾ってつなぐ粘りのバレーを展開したが、平均身長が天理より5センチ高い札幌大谷の壁を破れず、2回戦進出はならなかった。

第1セットでは、序盤からエースの古川遥桐(はるき)(3年)が相手の2枚ブロックをかわしてスパイクを決め、定評のある固い守備も光って一進一退の大接戦。「親子鷹」として注目された山下貴弘監督の長男で主将の蒼空(そら)(3年)もキレのあるスパイクをみせたが、終盤で高さに勝る相手のブロックに阻まれ17-25で先取された。

第2セットでも、リベロの相原康大(3年)と茨木壱翔(いちと)(1年)が巧みなレシーブで拾ってつなぐバレーを展開。桝谷隼(しゅん)(2年)のスパイクや古川のサービスエースが決まるなど粘りをみせ、24-24のジュースまでもつれ込んだものの一歩及ばず、24-26で敗れた。

天理・山下貴弘監督「ブロックポイントをもう少し取りたかった。新年度はメンバーが総入れ替えになるので、新チームで鍛えていきたい」

2年連続6回目の出場となった奈良文化は、盛岡誠桜(せいおう)(岩手)を相手にストレート勝ちを決め、初戦を突破した。前年に1回戦負けした悔しさを晴らした格好となった。

第1セットは、先制点を決めて試合の主導権を終始握った。西村虹玖(こう)(3年)の強烈なスパイクや、相手への意表を突く西堀咲希(さき)(3年)の速攻が何度も決まり、25-14で先取した。

一方、第2セットはメンバーを一部入れ替えたため、相手にリードを許す苦しい展開が続いた。ただ終盤に21-21で追いつくと、主将の藤井唯玖未(いくみ)(3年)がレフトからスパイクを何度も決めるなどし、逆転勝ちで接戦をものにした。

昨年の大会でスパイクを決めきれず、初戦で涙をのんだという藤井は「昨年の悔しさを忘れず、練習に取り組んできた結果が出た。今大会はベスト16を目指したい」と笑顔を見せた。

奈良文化・山川真史(まさふみ)監督「しっかり準備し、やれることを初戦でできた。春高で1年間積み上げたものを出し切り、後悔ない試合をやりきってほしい」