静岡ダービーで、見事なゴールが生まれた。敗れはしたものの、J2藤枝MYFCのエースストライカーが決めた「4連続1タッチでの4戦連続ゴール」に、賛辞が集まっている。  静岡県は、日本のサッカーどころとして知られる。Jリーグが始まってからも、…

 静岡ダービーで、見事なゴールが生まれた。敗れはしたものの、J2藤枝MYFCのエースストライカーが決めた「4連続1タッチでの4戦連続ゴール」に、賛辞が集まっている。

 静岡県は、日本のサッカーどころとして知られる。Jリーグが始まってからも、清水エスパルスジュビロ磐田が日本一を争うなど、国内のサッカーをリードしてきた。

 ただし近年は、やや寂しい状況になっていた。昨年の清水と磐田の対決の場は、J2だった。磐田はJ1へ昇格したものの、清水は今年もJ2を戦っている。

 だが、熱い静岡ダービーは、今年も行われている。清水と、昨季からJ2へと昇格していた藤枝の対戦だ。

 積み重ねた歴史に違いはあるが、その差を関係ないものにしないのがダービーであると、昨季の藤枝が証明した。最終順位は清水の4位に対して12位だったものの、直接対決では1勝1敗と五分の星を残した。

 今季初対決となったJ2第19節では0-1で敗れていた。それだけに、9月22日に行われたリターンマッチでは燃えるものがあったはずだ。

 その意気込みを示すかのようなゴールだった。前半28分、試合を動かしたのは藤枝である。

 左サイドから組み立て、スピーディーにゴールを陥れた。ゆるゆると持ち上がりながら鋭く縦に入れたパス、落としたボールは足を止めなかった出し手とのワンツーになった。さらに左へ出されたボールを、梶川諒太がクロスに変える。最後はゴール前に走り込んでいた矢村健がゴール左隅に冷静に蹴り込んだ。

 これらのパスはすべて1タッチ。決めた矢村も直接蹴り込んでおり、4本連続の1タッチでのゴールだった。また、エースストライカーの矢村にとっては、リーグ戦4試合連続のゴールでもあった。

■「崩すのうんま」

 この見事なゴールがJリーグのSNSで公開されると、すぐに驚きの声が上がった。

「綺麗なゴールやなあ」
「ストライカーすぎる…」
「崩すのうんま」
「敵ながら上手すぎた」
「崩しから含めて素晴らしいゴラッソ」

 試合はその後、清水が3ゴールで逆転。しかも、今年5月に全治3か月と診断されるケガを負った西澤健太が1ゴール1アシストと活躍して、勝利に花を添えた。

 敗れた藤枝も、終了間際に1点差に迫るゴールを奪うなど、最後まで勝利を目指し続けた。サッカーどころのダービーでは、これからも熱い試合が期待できそうだ。

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