サッカー日本代表ディフェンダー(以降、DF)町田浩樹(27)には、さまざまな顔がある。そのひとつが、事業プロジェクト「アンリミテッド・ゴールズ」のアンバサダーの顔だ。  日本のサッカー少年たちをヨーロッパに無償派遣するこのプロジェクトに賛…

 サッカー日本代表ディフェンダー(以降、DF)町田浩樹(27)には、さまざまな顔がある。そのひとつが、事業プロジェクト「アンリミテッド・ゴールズ」のアンバサダーの顔だ。
 日本のサッカー少年たちをヨーロッパに無償派遣するこのプロジェクトに賛同し、子どもたちの育成に力を貸しているのだ(インタビュー#7)。

■恵まれた海外経験が「今、活きている」

 初年度となる今年は、「小学生サッカー山梨県選抜」をスペインに派遣する予定だという。さらに今後は、町田の地元である茨城県をはじめ、全国に展開していくことを目標としている。

 町田がこの支援プロジェクトに賛同した背景には、子ども時代の体験があった。鹿島ユース時代、オランダやブラジルに遠征する機会に恵まれ、そこでの経験が大きな刺激になったという。当時をこう振り返る。

「小学生のとき、鹿島アントラーズの下部組織の一員として、オランダ遠征に行ったときがあって。チェルシーやアヤックスと対戦しました。

 また、中学生のときもブラジルで行われた大会に参加しました。恵まれた海外経験をさせてもらったと思っています。その経験が今、活きている。ああいう貴重な経験を、今の子どもたちにもさせてあげたいなと。

 小学生の日本人と外国人を比べると、体がメチャクチャ違います。体の大きさもそうですし、スピード、体の成長速度も違う。僕も、当時は世界との差に驚愕しました。

 小学生のときにそうした違いを経験するのは、とても大事なこと。こうした思いから、プロジェクトに参加しました」

■「ハッキリと記憶に残っている」チェルシーFW

 小学生時代に対戦したチェルシー・ユースは、実は人材の宝庫だった。対戦時はどの選手も無名だったことから「誰がいたかはあまり覚えていない」(町田)というが、今シーズンの移籍期間でトッテナムに籍を移したFWドミニク・ソランケ(26)のことは、ハッキリと記憶に残っているという。

 ソランケはこの後、2017年に行われたU-20W杯で得点王に輝き、イングランド代表の優勝に貢献した。また、当時のチェルシー・ユースにはデクラン・ライス(25=アーセナル)やメイソン・マウント(25=マンチェスター・ユナイテッド)、ルベン・ロフタス=チーク(28=ACミラン)らが在籍しており、町田は彼らと対戦した可能性がある。
「今思うと、そんなにすごい選手がいっぱいいたのかと。驚きのほうが多いですね」
と笑い、少年時代の海外遠征を懐かしそうに振り返った。

※町田浩樹プロフィールは【独占インタビュー2】もしくは【独占インタビュー5】をご確認ください。

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