パリ2024五輪のスポーツクライミング競技は8月5日から10日まで6日間の日程で行われる。実施種目はボルダー&リードとスピード。3種目複合で実施された東京2020五輪からスピードが分かれて単種目となった。 日本人選手は男子ボルダー&リード…


 パリ2024五輪のスポーツクライミング競技は8月5日から10日まで6日間の日程で行われる。実施種目はボルダー&リードとスピード。3種目複合で実施された東京2020五輪からスピードが分かれて単種目となった。

 日本人選手は男子ボルダー&リードに楢崎智亜と安楽宙斗、女子ボルダー&リードに森秋彩と野中生萌が出場予定。日本はボルダー&リードで男女とも出場枠を満たす2人を送り出す。

 楢崎と森は最初の五輪選考大会となった2023年8月の世界選手権で代表に内定。安楽は同年11月のアジア大陸予選で優勝し五輪行きの切符を手にした。野中は最後の選考大会となった今年5、6月の予選シリーズで2位となり、日本に残された最後の出場枠を得た。4人ともW杯年間優勝あるいは世界選手権で優勝経験を持つ日本を代表するクライマーだ。

パリ2024オリンピック 日本代表選手一覧

楢崎智亜(ならさき・ともあ)

© Lena Drapella / IFSC

1996年6月22日生まれ(28歳)/栃木県出身/無所属

出場種目:男子ボルダー&リード
得意種目:ボルダー
五輪内定大会:2023年世界選手権(ボルダー&リード3位)
主な戦績:2016、19年世界選手権優勝/W杯年間優勝(いずれもボルダー)

長らくエースとして日本を牽引してきたボルダー界の中心選手。俊敏でダイナミックなムーブは観る者を魅了する。様々な課題への対応力の高さによって、常にW杯で上位に居続けている。4位に終わった東京五輪の雪辱を果たすためには、得意のボルダーでポイントを稼ぐことが最低限のミッションとなる。

安楽宙斗(あんらく・そらと)

© Lena Drapella / IFSC

2006年11月14日生まれ(17歳)/千葉県出身/株式会社JSOL所属

出場種目:男子ボルダー&リード
得意種目:リード、ボルダー
五輪内定大会:2023年アジア大陸予選(ボルダー&リード優勝)
主な戦績:2023年W杯年間優勝(ボルダー、リード)

10代前半からユース大会で活躍すると、15歳で迎えた2023年にW杯シリーズ初参戦。的確なポジション取りで数々の課題を完登し、史上初めて同じ年に2種目(ボルダー、リード)の年間1位に輝く偉業を成し遂げた。いずれも高いレベルにあるが、本人によるとより得意だという種目はリード。

森秋彩(もり・あい)

2003年9月17日生まれ(20歳)/茨城県出身/茨城県山岳連盟所属

出場種目:女子ボルダー&リード
得意種目:リード
五輪内定大会:2023年世界選手権(ボルダー&リード3位)
主な戦績:2023年世界選手権優勝(リード)

驚異的な保持力と持久力で日本人初の世界選手権リード優勝を遂げた現役大学生。リードにおいては絶対的な実力を持つヤンヤ・ガンブレットと唯一戦える存在と言っても過言ではない。限界を感じさせない終盤の登りは必見。ボルダーで高得点を得られればパリでの金が一気に近づいてくる。

野中生萌(のなか・みほう)

© Lena Drapella / IFSC

1997年5月21日生まれ(27歳)/東京都出身/無所属

出場種目:女子ボルダー&リード
得意種目:ボルダー
五輪内定大会:2024年五輪予選シリーズ(総合2位)
主な戦績:2018年W杯年間優勝(ボルダー)、2021年東京五輪2位

抜群のフィジカル能力を持つボルダラー。ダイナミック系やパワー系の課題を最も得意とし、国内のみならず国際大会の場でも見逃せない存在感を放つ。苦手としてきたリードで持久力向上に励み、銀メダルを獲得した東京五輪を超える結果に挑む。重要な大会のたびに変わるカラフルな髪色にも注目。

CREDITS

編集部 /

写真

© Jan Virt / IFSC

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。