<大相撲七月場所>◇千秋楽◇28日◇愛知・ドルフィンズアリーナ  名古屋場所は、劇的な展開の末に幕を閉じた。横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が、前頭六枚目・隆の勝(常盤山)を優勝決定戦で下し、自身3場所ぶり10回目となる幕内優勝を果たした。なお、…

<大相撲七月場所>◇千秋楽◇28日◇愛知・ドルフィンズアリーナ

 名古屋場所は、劇的な展開の末に幕を閉じた。横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が、前頭六枚目・隆の勝(常盤山)を優勝決定戦で下し、自身3場所ぶり10回目となる幕内優勝を果たした。なお、2桁優勝達成は白鵬以来史上15人目。

【映像】館内が沸きに沸いた優勝決定戦の様子

 場所を通して照ノ富士は強い横綱の姿を示し続けた。しかし、同時に苦しい思いも経験した。十一日目に関脇・大の里(二所ノ関)に敗れ、優勝をかけた十四日目の前頭六枚目・隆の勝(常盤山)との取組で黒星を喫し、賜杯の行方は千秋楽まで持ち越された。唯一星の差ひとつで追う隆の勝が大の里を目の前で下し、結びの一番は絶対に負けられない戦いとなったが、大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)に上手出し投げで敗れた。賜杯の行方は優勝決定戦に持ち込まれた。

 勢いがあるのは隆の勝と思われたが、優勝決定戦で照ノ富士は横綱の威厳を示した。相撲ファンを大きく沸かせる相撲となったが、最後は横綱がしっかりと寄り切った。

 今場所の照ノ富士は、大きな体を活かしながらの安定した強さで観客を魅了した。初日から勢いを見せ、小結・大栄翔(追手風)や関脇・霧島(音羽山)、大関・貴景勝(常盤山)といった強力な相手を次々と撃破し、横綱の威厳を見せつけた。照ノ富士にとって、今回の優勝は横綱としての存在感を相撲ファンに再確認させるものとなった。

■照ノ富士 プロフィール
本名:杉野森 正山
生年月日:平成3年11月29日(32歳)
出身地:モンゴル・ウランバートル
番付:横綱
所属部屋:伊勢ヶ濱
身長:192.0センチ、体重:176.0キロ
(ABEMA/大相撲チャンネル)