◇パリ五輪 女子 事前◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇6374yd(パー72)第33回オリンピック競技大会が26日に開幕。ゴルフ競技は8月1日から男子、7日から女子がそれぞれ4日間の日程で行われる。予選カットなしの72ホールストローク…

左からネリー・コルダ、笹生優花、山下美夢有、リディア・コー

◇パリ五輪 女子 事前◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇6374yd(パー72)

第33回オリンピック競技大会が26日に開幕。ゴルフ競技は8月1日から男子、7日から女子がそれぞれ4日間の日程で行われる。予選カットなしの72ホールストロークプレーでメダルを争う60人のフィールドには独自の出場基準が設けられている。

出場選手は世界ランキングに基づく五輪ランキングによって決定され、各国・地域の出場人数は世界ランク15位以内ならば最大4人、16位以下の場合は最大2人。女子は同24日付の世界ランクが基準となり、国際ゴルフ連盟(IGF)が7月8日付で出場選手を正式発表した。

日本代表は笹生優花山下美夢有。笹生は東京五輪にフィリピン代表として出場した後に日本国籍を選ぶ手続きを完了。重国籍者は22歳になるまでに国籍の選択をする必要がある日本の国籍法に対応するためだった。6月「全米女子オープン」で大会2勝目を挙げ、前回9位を上回ってメダル獲得の期待も膨らむ。

初出場の山下は代表選考ラストマッチとなった「全米女子プロ」で2位となり、し烈な争いを制した。最終的な五輪ランキングでは笹生がフィールド10番手、山下が17番手に当たる。

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米国は東京の金メダリストで世界ナンバーワンのネリー・コルダ、腰のけがから復活して6月に優勝したリリア・ヴ(2位)、昨季72年ぶりのプロデビュー戦Vを達成したローズ・チャン(9位)といずれも世界ランクトップ10にいる3人。過去2大会で上限4枠を満たしていた韓国勢は3人にとどまった。今季米ツアー全体でも、タイトル獲得は全米女子プロを制して代表入りしたエイミー・ヤンのみ。国を背負っての戦いにプライドをかけて挑む。

男女1枠ずつの開催国枠を持つフランスは昨年自国のメジャー「エビアン選手権」を制したセリーヌ・ブティエペリーネ・デラクールという前回大会と同じ2人が自力で枠を確保した。

2016年リオデジャネイロで銀、東京では稲見萌寧とのプレーオフに敗れて銅だったリディア・コー(ニュージーランド)は金メダル獲得による“3色コンプリート”へモチベーションも高い。やはりリオから3大会連続のミンジー・リー(オーストラリア)は弟のミンウ・リーときょうだい同時出場を果たす。男子で4人しかいない3大会連続出場は12カ国15人に上る。カナダ、アイルランド、スペインは3大会とも同じ2人の顔ぶれとなった。

トップランカーが各国に散らばっている事情もあり、7月8日付の世界ランク上位20人から17人が出場。男子の同12人と比べて上位のフィールドは分厚くなる。一方で世界ランク200位を下回る選手も12人。今季メジャー、または米ツアーでプレーした選手は12人中3人しかいない。そのうちの1人であるピア・バブニック(スロベニア)は世界ランク336位と“最下位”ながら、全米女子オープンでは29位に入っている。

※パリ五輪 女子ゴルフ各国代表一覧