左肋骨の疲労骨折判明で5日に抹消…出番減は「普通に外れていただけ」 左肋骨の疲労骨折のため5日に出場選手登録を外れたDeNAの筒香嘉智外野手が、離脱した胸中を明かした。5年ぶりに日本球界に復帰し、シーズン中盤で見舞われた故障に「チームに貢献…

左肋骨の疲労骨折判明で5日に抹消…出番減は「普通に外れていただけ」

 左肋骨の疲労骨折のため5日に出場選手登録を外れたDeNAの筒香嘉智外野手が、離脱した胸中を明かした。5年ぶりに日本球界に復帰し、シーズン中盤で見舞われた故障に「チームに貢献できないのは残念というか、申し訳ない思いです。夏場の大事な時期にいい状態でプレーできているように、しっかり調整します」と率直な思いを語った。

 患部に違和感を覚え始めたのは、6月21日からの阪神3連戦中(甲子園)だった。「ずっとスタメンというわけでもなかったから練習量が増えたり、(日本に)帰ってきての疲労というのもやはりあったし、いろいろなものが重なったんだと思います」。その後快音は響かず、抹消前は22打席連続無安打、7試合連続でベンチスタートだったが「それ(痛み)は誰も知らなかったから、普通に結果が出ず外れていただけです」と話した。

 これまでも毎年のように骨折を負いながら、公にすることなくプレーを続けていた。「痛みには強い方だし、骨折で抹消されたことは今までなかった」というが、今回は長期離脱につながる可能性のある脇腹という箇所。「痛みが日に日に強くなってきていましたし、完璧に折れてしまったら2か月半から3か月かかる可能性があると言われ、そうなるとシーズンが終わってしまうから」とチームドクターの診断を受け、抹消に至った。

 現在は横須賀市内の2軍施設「DOCK」で治療に専念しており、まだバットを振ることはできていない。今後については「例えば1週間で痛みが取れて検査をして何もなければ最短(10日間)で戻れるかもしれない。でも骨が炎症を起こしている状態のままで復帰したら完璧に折れてしまう可能性があるから、そこは慎重に。だから今はまだ分からないです」と話すにとどめた。

「結果という面では出ていなかったですけど、変わってきていました」

 2日には「マイナビオールスターゲーム2024」にファン投票での選出が発表されたばかり。5年ぶりの夢舞台で美しいアーチを描く期待も懸かっているが「せっかくファン投票で選んでいただいたので、出られる体であれば出場したい。ただこればかりは……状態次第なので今は分かりません」と明言を避けた。

「実は感覚がかなり良くなってきていたんです。やっと日本の投手に合いだしたというか、こういう感じかというのがだいぶ見えてきていた。代打はすごく難しいし、毎日打席に立っているわけではないからなかなか結果という面では出ていなかったですけど、打撃練習の感覚は明らかに変わってきていました」

 4月中旬に古巣復帰が発表され、1軍では5月6日からプレー。ここまで38試合で打率.206、6本塁打、18打点は、数字だけで見たらやや物足りないかもしれないが、ここぞの存在感や勝負強い打撃は何度もチームを救った。なによりも、自身が“上り調子”を感じていた中での離脱には無念さがにじむ。

 首位争いを繰り広げる中で、背番号25の力が必要になるときはきっと来るだろう。そのときに向け、まずは復帰へ最善を尽くす。(町田利衣 / Rie Machida)