WEリーグ・三菱重工浦和レッズレディースのFW安藤梢(41)とMF猶本光(30)が27日の広島戦(浦和駒場)前に、トークショーを行った。今年1月20日の皇后杯準決勝・広島戦で、2人は共に左膝前十字じん帯損傷の重傷を負い、全治8~10か月と…

 WEリーグ・三菱重工浦和レッズレディースのFW安藤梢(41)とMF猶本光(30)が27日の広島戦(浦和駒場)前に、トークショーを行った。今年1月20日の皇后杯準決勝・広島戦で、2人は共に左膝前十字じん帯損傷の重傷を負い、全治8~10か月と診断され、リハビリを続けている。

 2人は偶然にも、同じ試合で同じ箇所を痛めた。猶本は負傷直後のロッカーで、安藤と会った時にお互いの負傷について話した後に「まさか引退しないよね?」と言葉をかけたことを明かした。すると安藤が「え?」と返事をしたという。

 安藤は前シーズンに40歳でリーグMVPを獲得。負傷した広島戦でも得点を決めていた。だが実はこの時、安藤は「神様に『サッカーやめろ』って言われたのかなって思っていた」と引退の2文字が頭をよぎっていた。その空気を察したのか、猶本は畳みかけるように「ねぇ(=安藤)が引退するなら、こっちだって引退してやる」とピシャリ。安藤を絶対に辞めさせないという思いを伝えた。

 これまでは安藤が師匠、猶本が弟子のような間柄だったが、リハビリを続ける今は年下の猶本が安藤を復帰へ引っ張り続けているという。

 ピッチへ戻れるのは来シーズンになる見込みだが、猶本は26日にジョギングの許可が医師から出た。安藤は「光は調子がいいから、もっとやりたいとか、もっとできると思ってやってしまうので。ブレーキかけてます」と息の合ったコンビプレーで復帰への階段を上がっていく。